マクラーレン・ホンダ、2017年F1テスト兼開発ドライバーにGP2参戦の松下信治選手を継続起用


McLaren‐Honda-F1

2017年マクラーレン・ホンダのヤングドライバープログラム登録メンバーは、松下信治選手、ランドーノリス選手(17歳)、ニック・デ・フリース(22歳)の3名

McLaren‐Honda(マクラーレン・ホンダ)は、FIA(Fédération Internationale de l’Automobile・国際自動車連盟)フォーミュラ・ワン世界選手権(以下、F1)への登竜門「GP2シリーズ」参戦3年目を迎える松下信治選手(エーアールティー・グランプリ<ART Grand Prix>所属)を、昨年に続きF1テスト兼開発ドライバーとして起用する。

McLaren HONDA young Driver Program member's, Nobuaru Matsushita

この発表にあたってホンダは、松下信治選手が2017年も引き続き、F1テスト兼開発ドライバーとしての活動を行うことに関して、「マクラーレン・レーシング(McLaren Racing)」と協調していく重要プロジェクトである。

またモータースポーツ界で活躍する若手ドライバーの発掘・ステップアップを目的として、ホンダ自身が展開するプログラム『Honda フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)』の一環でもある」として、今季・継続起用の意義について述べている。

McLaren HONDA young Driver Program member's, Nobuaru Matsushita

Matsushita Nagaharu has participated in the "GP 2 Championship" in 2016.

一方、松下選手本人は今季GP2シリーズ参戦3年目を迎えており、「2016年当初の目標であった『トップ3に入る』『チャンピオン争いに絡む』という目標を達成できなかった。

達成度がどうこう言えるような、そんなレベルではなく達成度はゼロ。今季は勝負の年となる」と語り、まずはGP2に於けるトップドライバーの地位を確固たるものにするべく、2017年を見据えている。

実力そのものは、モナコ戦で優勝を果たすなど既に備えており、昨年はバクー(アゼルバイジャン戦)でのトラブルに於ける出場停止処分などの不運が重なった。

Matsushita Nagaharu has participated in the "GP 2 Championship" in 2016.

ちなみにGP2シリーズは、F1への登竜門として位置づけられている純レーシングマシンによるカテゴリーで、F1のサポートレースとして欧州を中心に各国で開催される。

今季、マクラーレン・ホンダF1のドライバーズシートを獲得したストフェル・バンドーン選手もかつてGP2に参戦。チャンピオンを獲得してF1に登り詰めた。

GP2選手権上位の選手達は、誰もが、いきにりF1のステアリングを握っても、速さとパフォーマンスを発揮できると云われている。

McLaren HONDA young Driver Program member's, Nobuaru Matsushita

松下 信治選手のコメントの以下の通り
「今年も名門McLaren‐Hondaのテストドライバーの一員として開発に携われることをうれしく思います。

マクラーレンでのシミュレーターや実車テストを通じて得る経験と知識を活かして、ドライバーとしての成長に繋げます。

McLaren HONDA young Driver Program member's, Nobuaru Matsushita

そして、僕のメインレースであるGP2シリーズで大いに活躍できるように頑張りたいと思います。このチャンスを与えてくれたMcLaren‐Hondaに心から感謝します」

McLaren HONDA young Driver Program member's, Nobuaru Matsushita

マクラーレンテクノロジーグループ・エグゼクティブディレクター、ザク・ブラウン氏のコメント
「松下選手は日本のF3からGP2にステップアップして以来、我々との時間を通じて急激な成長を遂げ、自信を身につけています。

一方で、彼のシミュレーターでのテストはMcLaren‐HondaのF1活動にとって非常に役立っています。

また、GP2シリーズは競争の激しいカテゴリーですが、彼は勝つために何をすべきか理解していますし、さらに、彼にとってART Grand Prixからの参戦を続けることは今シーズンの活躍の助けになるでしょう」

McLaren · Honda racing. Racing director, Eric Bouleier

マクラーレン・ホンダレーシング レーシングディレクター、エリック・ブーリエ氏のコメント
「マクラーレン・ホンダ・ヤングドライバープログラムが、有能な若手ドライバーを育成し、大きな成果を発揮できていることは実にエキサイティングなことであり、チャレンジングな試みです。

これは皮切りとなったケビン・マグヌッセン選手に続き、ストフェル・バンドーン選手と、フォーミュラONEレーシングの世界でドライバーとなる夢を果たしてきた彼らの輝かしい実績が、それを証明しています。

私たちはこれからも、F1の世界で若きチャレンジャー達の夢が華開くべく、必要なすべてのツールとチャンスを積極的に提供していきます。それが私たちの使命であり、マクラーレン・ホンダの真髄でもあるのです」

本田技研工業株式会社 モータースポーツ部 部長 山本 雅史のコメント
「Hondaの若手チャレンジプログラム出身の松下選手が、今年もマクラーレンと契約し、McLaren‐Hondaの開発ドライバーを務めることを非常にうれしく思います。

彼は将来の日本人F1ドライバーの候補の一人です。シミュレーターを通じた開発でチームの車体作りへ昨年以上に貢献すると同時に、チームから多くのことを吸収し、さらなる成長を遂げることを期待しています」

McLaren HONDA young Driver Program member's, Nobuaru Matsushita松下 信治(まつした のぶはる)選手のプロフィール
生年月日: 1993年10月13日(23歳)
出身地:埼玉県
身長:171cm
体重:63kg

実績
2009:全日本カート選手権KF 17位
2010:全日本カート選手権Super-KF 3位
2011:鈴鹿サーキットレーシングスクール・フォーミュラ(SRS-F)首席卒業、スカラーシップ獲得
2012:フォーミュラチャレンジ・ジャパン チャンピオン
2013:全日本F3選手権 5位(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)
2014:全日本F3選手権 チャンピオン(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)
2015:GP2 総合9位(1勝、2位:1回、3位:1回)
2016:GP2 総合11位(1勝、2位:1回)

McLaren HONDA young Driver Program

なお、マクラーレン・ホンダが発表している2017年のヤングドライバープログラムの登録メンバー(英マクラーレン・ホンダが2月22日発表)は、今回、ホンダから発表された松下信治選手の他、欧州フォーミュラ3選手権参戦のランドーノリス選手(17歳)。2月22日現在、今年のドライバーズシートに関して未発表のニック・デ・フリース選手(22歳)の3名となっている。

McLaren HONDA young Driver Program member's, Randy Norris player (17 years old)
ランドーノリス選手(17歳)
McLaren HONDA young Driver Program member's, Nick de Fries (22)
ニック・デ・フリース選手(22歳)