三菱電機株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:柵山 正樹、以下、三菱電機)は、第5世代移動通信方式(以下、5G)基地局向けに、高周波数帯で大容量通信を可能にする超多素子アクティブ・フェーズド・アレイ・アンテナ(以下、APAA)と複数アンテナを組み合わせてデータを並列伝送するプリコーディング技術連携による、新しい「マルチビーム多重技術」を開発した。
開発の詳細は、3月2日に開催される「電子情報通信学会無線通信システム研究会」にて発表予定。
開発の特長
「マルチビーム多重技術」により、現行比※1 約60倍の伝送速度20Gbpsを実現。
・超多素子APAAで電波を端末に集中させるビームを形成することで電波の伝搬減衰が大きい高周波数帯でも多くの信号電力を端末に届けることができ、大容量通信を実現。
・複数の超多素子APAAとプリコーディング技術の連携により、データを16ビームで並列に送信することにより大容量通信を実現し、今後急増するトラフィックの収容にも貢献。※1 2016年1月21日時点での最新第4世代携帯基地局比。
新開発のプリコーディング技術により、混雑する街中でも大容量通信を提供。
・「非線形多重対角化プリコーディング技術」により、柔軟にビーム形状を形成して重複するビーム間の干渉を除去。
・相互に近接する端末に対しても伝送速度20Gbpsを維持し、混雑する街中でも快適な通信環境を提供。
開発の概要
本成果には、総務省からの委託を受けて実施した「第5世代移動通信システム実現に向けた研究開発」の成果の一部が含まれている。