住友ゴム工業株式会社(本社:兵庫県神戸市中央区、社長:池田育嗣、以下住友ゴム)は、より環境に配慮した高性能な商品提供を目指すため、従来のパラゴムノキ由来の天然ゴムに代わる、新たな天然ゴム資源として「ロシアタンポポ」に着目し、米ベンチャー企業であるKultevat(カルテヴァット)社(アメリカ・ミズーリ州セントルイス)とその実用化検討のための共同研究を開始した。
21世紀を迎え、世界的な自動車保有台数の増加に伴いタイヤ需要が拡大する中で、一般的なタイヤで約60%を占める石油や石炭をはじめとする化石資源の使用比率を下げ、持続可能な天然資源の活用を推進することは、タイヤメーカーにとって非常に重要な技術テーマである。
これまでにも持続可能な社会の実現を目指し、100%石油外天然資源タイヤや、低燃費タイヤ、そして省資源につながるランフラットタイヤの開発など、環境負荷の低減に貢献できるタイヤの開発が進められている。
2013年11月発売の世界初(※)の100%石油外天然資源タイヤ「エナセーブ100」では住友ゴム工業独自のバイオマス技術を用いて原材料の全てを天然資源化することに成功した。※:合成ゴムが主流になって以降(住友ゴム工業調べ)
またラベリング制度の最高グレード「AAA-a」を獲得した低燃費タイヤ「エナセーブ NEXT」では、天然ゴムの高機能化を図った高純度天然ゴム(UPNR)を新開発するなど、天然資源由来原材料の活用および高機能化を促進してきた。
一方、天然ゴムの原産地は、現在アジアが世界の約90%を占めており、グローバルなタイヤ製造拠点の拡大を推進している同社にとって、輸送面での環境課題などを考慮すると、最適な需給状態にあるとは言えないのが実情である。
そこで今後グローバルで、より環境に配慮した高性能な商品提供を目指すべく、従来のパラゴムノキ由来の天然ゴムに代わる、新たな天然ゴム資源としてロシアタンポポに着目し、このたび、米ベンチャー企業であるKultevat社とその実用化検討のための共同研究を開始した。
Kultevat社は、バイオ燃料などの原料を植物から生産する高い技術を持ち、環境負荷が小さく、かつ持続性、収益性の高い植物の商業利用に豊富な経験を持っている。
そのバイオマス技術と、当社がこれまでいち早く実現させてきた環境負荷低減技術や石油外天然資源化の技術を融合することで、新たな天然ゴム資源としてロシアタンポポの実用化を加速させることが出来ると同社では考えているようだ。
また、ロシアタンポポはパラゴムノキと異なり温帯地域で栽培が可能なため、北米をはじめとする世界の多くの地域で栽培が可能。
同社ではロシアタンポポの共同研究により、天然資源の活用促進、原産地域の多様化により各製造拠点での安定的、効率的な調達を図り、より多くの自動車に向けて環境負荷の少ない高性能タイヤを安定的に提供できることが可能になるとしている。
ちなみにロシアタンポポの根あたる部分に於いて、ゴム原材料への活用は、かつて20世紀半ばに原材料のアジア依存脱却を目指し、研究・活用がなされてきた歴史があった。
しかしコスト効率・生産効率の問題が山積し、結果、ゴム原材料のメインストリームにはなり得なかった経緯がある。
しかし近年疫病感染等で、ゴム原料唯一の存在である天然ゴム生産の影響等が懸念され、ひとつの種に依存し続ける現在の状況を業界で憂いてきた。
このため代替原材料の研究は少なからず進められてきた。実際、ブリヂストンを筆頭とする日本国内メーカーの他、コンチネンタルなど海外メーカーでも同質の研究は鋭意進められてきている。
今後の動向では、原材料の代替転用という課題は既に過去に超えてしまっていることを踏まえ、今後は、少なくとも1ヘクタールあたり換算の生産量規模で、永く安定した状態で1000kgレベルを大きく超えるゴム原材料の生産が実用化されることがあれば、いよいよ新たな時代の幕が開かれることになる。今後の技術の進展、製品実用化の取り組みに期待したいところだ。
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