ソフトバンクと百度、日本の自動運転バス事業で協業へ


ソフトバンクグループのSBドライブ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 兼 CEO:佐治 友基)と、中国のインターネット検索プロバイダーの百度(Baidu, Inc.)の日本法人であるバイドゥ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:Charles Zhang)は、百度が提供する自動運転システムのプラットフォーム「Apollo(アポロ)」搭載の自動運転バス「Apolong(アポロン)」の日本に於ける協業で合意した。

SBドライブは予てより、自動運転技術を活用したスマートモビリティーサービスの事業化を目指しており、自動運転バスの実用化による公共交通の維持・改善の意欲が高い。

一方バイドゥは、百度が蓄積してきたAI(人工知能)の研究成果である自動運転技術を活用し、日本が抱える交通・移動手段の課題解決に貢献したい意向だ。

これを前提にSBドライブとバイドゥの両社は、SBドライブが開発中の遠隔運行管理システム「Dispatcher(ディスパッチャー)」と、百度の自動運転システムのプラットフォーム「Apollo」を連携させ、日本の公道上での自動運転バスの実用化を目指す構えだ。

そこで両社は、「Apolong」を開発・製造する車両メーカー「厦門金龍聨合汽車工業有限公司(以下「金龍客車」)」と協業し、「Apolong」を日本で活用するための仕様変更などを進めて、2019年初期までに実証実験用車両を含めて10台の「Apolong」を日本に持ち込む予定だ。またこれを基に2018年度中に日本で実証実験を開始する予定としている。

ちなみにバイドゥは、中国の検索市場において第1位のシェアを有し、米国NASDAQへ上場している百度(Baidu, Inc.、本社:中国北京市、会長兼CEO:Robin Li)の日本法人である。

バイドゥは、2006年12月の設立以降、法人企業の中国でのマーケティング活動支援、インバウンド、越境EC対策などをサポートするべく、中国語圏向けのリスティング広告、アドネットワーク広告などのインターネット広告商品を提供するほか、累計3,000万ダウンロード(2018年1月時点)を誇る日本語入力&きせかえ・顔文字キーボードアプリ「Simeji」を提供している(2011年12月からAndroid™ 版、2014年9月からiOS版を提供)。

金龍客車こと厦門金龍聨合汽車工業有限公司は、1988年に設立され、大型・中型・小型バス(観光バス、路線バス、シャトルバス、スクールバス、特別仕様車)の研究開発、生産および販売に注力している。金龍客車は常に独自のコア技術の研究開発にフォーカスしたことで結果、中国バス産業を代表するブランドで業界最大手のバス製造企業となった。

そんな金龍客車は業界最先端の新エネルギー、自動運転技術および、インテリジェントネットワークと旅客輸送システムを融合したソリューションを持っているのが大きな特徴だ。
設立以来、金龍客車は累計45万台以上のバスを生産し、136の国と地域に8万台以上のバスを輸出している。また金龍客車は旅客輸送業界において30年間蓄積した豊富な経験と、製品研究開発・製造技術に基づき、インテリジェント製造およびデジタル化に力を注いできた。

特に次世代自動運転バス製品の研究開発に注力しており、2017年に百度と戦略パートナーシップを組んで開発した中国初の商業用自動運転バス「Apolong」がその一例となる。