テスラモーターズ（本社：米国カリフォルニア州パロアルト、会長兼CEO：イーロン マスク、以下テスラ）は、先に「モデルＳ」に追加したＨＥＰＡフィルターについて、ろ過レベル実証を行った具体的テスト数値を５月２日（米国時間）、一般ユーザーに向けて公表している。
このオプション装備は、車内の気圧を外気より高くして、対象車両に乗っている乗員を守る「生物兵器防衛モード」を搭載しているされ、全米に於いて話題を集めたものだ。
このＨＥＰＡフィルターは、先の４月１２日（米国時間）に、同社がエクステリアを刷新し、かつ機能面に於いては充電時間を短くするべく４０〜４８アンペア対応の新型充電器を搭載した新型「モデルＳ」に、新規オプションとしての追加搭載を発表したもの。
そもそも同フィルター装備は、ＳＵＶタイプの車両として、２０１５年９月より発売している「モデルＸ」搭載のものと同仕様とされている。
従ってＨＥＰＡフィルターの性能そのものは、アレルギー原因物質やバクテリア因子の他、排気微粒子等を９９.９７パーセント除去すると謳っているものと基本性能は同じである。
その機能としては、車室内の気圧を外気より高くすることにより、外気に含まれる微粒子の侵入を防いで、乗員を守るというコンセプトに成り立っている。
同社によると大気汚染は、世界保健機関（ＷＨＯ）のデータを引用して毎年３００万人以上が死亡する「世界最大の単一の環境健康リスク」としており、年間の交通事故司法社の2倍を超えていると述べている。
このＨＥＰＡフィルターは、病院、クリーンルーム、および宇宙産業で使用される空気ろ過システムをヒントに開発されたとされ、開発にあたっては、中国の主要都市や、米国内の渋滞路上・湿地・埋立地・牧草地などの実環境下でテストを行い、微粒子物質やガス状汚染物質・細菌・ウイルス・花粉・カビ胞子の捕獲を確認したと云う。
なお実験にあたって、モデルＸをＰＭ２.５で汚染されたドームに入れて実験。その結果、添付されているグラフ表記によると、２分未満で車両内部から危険因子を検出不能レベルにすることに成功したと述べている。
それは車両販売上に於ける単なる宣伝文句などではなく、ＨＥＰＡフィルターを介して数分もあれば、ＰＭ２.５濃度を４０％低下させ、乗員が社内に座っているだけで、軍用レベルのバイオ攻撃から逃れる機能を持つことになると謳っている。
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