ベトナムの自動車メーカーD-Carから、ハイエンドな旅客輸送サービス企業向けに250台受注
三菱ふそうトラック・バス株式会社(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長・CEO:マーク・リストセーヤ、以下 MFTBC)は、ベトナムの自動車メーカーD-Carから小型バス「ローザ」250台の大型案件を受注した。同車両は当地に於いてハイエンドな旅客輸送サービス企業で利用される予定。
D-Carは車両の高級仕様化を専門とする企業。「ローザ」は同社により、ベトナム市場向けに、同車両初となるリムジン仕様に施され、「FUSO ROSA Limousine D-Car」としてデビューした。
座席数を通常の29席から19席に減らしたことで、乗客はより広い空間で快適な時間を過ごすことができ、またWi-Fiや3Gネットワーク、DVDスクリーン、読書灯、冷蔵庫などが完備されている。
今一括受注は「メルセデスベンツ・ベトナム(MBV)」の21年の歴史でも最大
同契約は、「ローザ」を2016年5月にベトナム市場に投入して3カ月目に締結された。同契約はこの市場でFUSO車両を独占販売するメルセデスベンツ・ベトナム(MBV)にとり、21年間の歴史で最大の取引となった。
ちなみにこの「ローザ」はベトナム市場における小型バス需要の増加に応えるべく、ホーチミン市クチ県にある組立工場で製造されている。
これらについてMBVのCEO兼社長のマイケル・ベーレンツ氏は、「日本製の小型バスが持つ安全性、経済性、快適性を確保しつつ、ベトナムのお客様に合わせたカスタマイズを行っています。
ベトナムでは現在、ハイエンドの旅客輸送サービス業界が成長し始めており、当社はまさに絶妙なタイミングで最適な製品を市場に送り出そうとしています」と語っている。
高級仕様にデザインされた同車両は、ベトナムのハイエンドな旅行関連企業からの注目を集めると期待
当地でこの小型リムジンバス「FUSO ROSA Limousine D-Car」は、ハイエンドな旅行関連サービス企業での利用が期待されている。
車両リリースにあたって、D-Carの最高経営責任者Luu Cam Thanh氏は、「FUSOの協力により、高品質なローザを短期間で大量納入していただきました。
おかげさまで当社は、サービス向上を目指すクライアントに同車両を迅速に引き渡すことができます。
2016年末には、多くのハイエンドの旅客輸送サービス企業が同車両を利用できるようになっていることでしょう」とコメントしている。
当地ベトナムに於いて2015年比で約30%の販売増を記録。さらに今回、小型バスがラインアップに追加される
なお今回ベース車両となった小型バスの「ローザ」は、1960年の日本国内での発売以来、おもに送迎、幼稚園バス、福祉車両、キャンピングカーなどで使われてきた。
現在も、国内外含めFUSOのバスラインアップで最も販売されているモデルとなる。累計生産台数は1997年に10万台、2015年には20万台を達成。世界約40カ国に輸出しており、「ローザ」の全販売台数の80%(2015年)を占めている。
そうした中、FUSOは東南アジアでも特に成長著しいベトナムを戦略市場と位置付けてきた。
これを踏まえ同国での事業を強化するべく、2014年7月よりMBVを通じて小・中・大型トラックの現地組み立て及び販売を行っている。
また小型のみだった製品ラインアップを2014年からは中・大型まで拡大、2015年は大型トラックの新モデルを導入し、小型から大型まで幅広い選択肢を提供するに至っている。
FUSOでは、2015年の販売台数は前年比で約30%増を記録。今回、小型バスがラインアップに追加されることで、顧客基盤をさらに強化し、シェア拡大を目指している。