マクラーレン・ホンダは、ジェンソン・バトンが12番手。フェルナンド・アロンソは17番手
11月28日、アラブ首長国連邦（UAE）のアブダビ・ヤス島にある1周5.554kmのヤス・マリーナ・サーキットに於いて、FIAフォーミュラ・ワン世界選手権の今季最終となる「第19戦・アブダビGP」の予選セッションが行われた。
このアブダビGPの初開催年度は2009年。前年の2008年6月のF1フェスティバルで初開催が発表され、以来UAEで、唯一開催されるF1グランプリとなった。
同レースは、夕方の午後5時から開始される「トワイライトレース」であり、照明設備によるレース終盤の景観の美しさには定評がある。
コースレイアウトは、ターン18から19に掛けて隣接するヤス・マリーナ・ホテルの下を通過するユニークなもの。
コーナー数は全部で21。低速コーナーが延々と続く区間を経て、2本のロングストレートを備えるセクターがあるなど、個々セクター毎の特徴がはっきりとしており、ハンガロリンクと並んでオーバーテイクが難しいコースとして良く知られている。
地域的に、天候自体は気温が高いものの比較的安定しているため、予選順位と、レース中のタイヤ戦略、ドライバーのスキルが鍵だ。そうしたなか今回、予選セッションに於いては、Q1とQ2でハミルトンが先行し、首位を確保した。
しかしQ3で、ロスベルグがハミルトンのタイムを0.337秒差で破る1分40秒237のタイムを記録。シリーズ終盤になって、メキシコ・ブラジルの2連勝を飾って復調してきたロズベルグが、シーズン7回目となる通算22回目・6戦連続のポールポジションを手に入れた。
これにより、ルイス・ハミルトンの通算50回目のポールポジションへの期待は翌シーズンに持ち越しとなった。
結果、メルセデスが今季定番のフロントローを独占。当初、これに次ぐ1分41秒184を記録してグリッド3番手を確保していたのはフォース・インディアのセルジオ・ペレス。
しかしフェラーリのキミ・ライコネンが、ペレスのタイムを0.1秒差で塗り替えて3番手を獲得。ペレスは最後の最後で順位が覆り、4番手に沈んだ。
5番手はレッドブルのダニエル・リカルド、6番手はウイリアムズのバルテッリ・ボッタス。7番手フォース・インディアのニコ・ヒュルケンベルグ、8番手ウイリアムズのフェリペ・マッサ、9番手レッドブルのダニール・クビアト。
10番手がフリープラクティスでのエンジントラブルを克復したトロロッソのカルロス・サインツJr.となった。
シーズン終盤に向けて、徐々にマシン状況が改善してきたマクラーレン・ホンダは、ジェンソン・バトンがQ2に進出したものの、12番手。フェルナンド・アロンソは、Q1でパンクを喫して17番手に終わっている。
決勝は、11月29日(日)の17：00～(日本時間 22：00～)開始。51周完走、もしくは2時間経過時点の周回で終了となる。
マクラーレンホンダ・ジェンソン・バトン （12番手）
「一晩でマシンのセットアップを変更したおかげで、全てが良い方向に働いた。クルマをドライビングした感触は、このシリーズを通してベストだったと思う。
特にQ1のセッションは上手く運んだ。続くQ2も上手く進んだけれど、他のチームも調子を上げてきて12番手になってしまった。
最終戦の予選セッションだったので、今シーズン初のQ3進出のチャンスがあると思っていたので、結果トップ10圏外だったのは、自身としては少し期待外れだった。
ただドライビングでは、今持ち合わせている全てのポテンシャルを充分に活かせたと思う。
コースの性格上、決勝レースは予選よりも難しくなるけれど、どれだけのパフォーマンスが発揮できるのか試してみたい」
マクラーレンホンダ・フェルナンド・アロンソ （17番手）
「最終戦の予選セッションを迎え、チームも、マシンも当初の予想よりもうまく機能し、競争力も高まってきていたので、Q1のタイムアタックでパンクに見舞われたのは、とても残念だ。
決勝では、直線のスピード不足でレース運びが難しくなるだろうけど、とにかく良いスタートを切って、良い戦略を実行して、ひとつでもポジションを上げることを目指したい」
エリック・ブーリエ（McLaren-Honda Racing Director）
「今週末は良い進化を見せていただけに、今夜行われたQ2でジェンソンが12番手に終わったことは少し残念な結果でした。
ジェンソンがQ1で9番手に入ったことは、ガレージ内のメンバーが心から勇気づけられる内容でした。
もし我々が今季初のQ3進出を決めていたら、これまで懸命に取り組んできたことを証明するすばらしい機会になったと思います。
わずか0.186秒差でQ3進出を逃したことには少しがっかりしましたが、12番グリッドという予選順位は我々の今シーズンベストの予選パフォーマンスと同じであり(モナコでジェンソンが予選12番手となり、その後、前方にいた他のドライバー2人がグリッド降格ペナルティを受けたために10番グリッドからスタート)、マシンが真の進化を遂げていることの表れです。
ここのサーキットは我々のパッケージには適していないため、明日は厳しいレースになるでしょう。
ただ、ジェンソンもフェルナンドも闘争心をむき出しにした真のレーサーなので、明日は両ドライバーとも懸命にプッシュし、通常よりも良いポジションからスタートできることを最大限に生かしてくれるはずです」
ホンダ F1プロジェクト総責任者・新井康久
「FP3はとても上手く行って良いセッションとなりました。セッション中に、クルマのバランスとパワーユニットの最終的なデプロイメントのデータを調整するために、昨日の走行データをつぶさに分析しました。
マシンのバランスとパフォーマンスは大きく改善し、両ドライバー共に午後の予選セッションに向けて、大変良いフィーリングを持っていました。
しかし残念ながら、フェルナンドは2回目のアタックラップでリアタイヤのパンクに見舞われてしまい、Q1ノックアウトとなりました。
また昨日のプラクティスセッションでは、バランスに苦しんでいたジェンソンの方は、今日マシン状態がだいぶ改善し、かつ見事なクリーンラップでQ1に入り、問題なくQ2に進みました。
その後、非常に小さなマージンでQ3を逃したのはとても残念でした。明日は2015年の最後のレースですので、チームはベストを尽くしていきますし、ポジティブな結果でシーズンを終えられることを願っています。
TV放送情報
11月29日
決勝直前生中継：フジテレビ ONE TWO NEXT／11/29 21:30 ～ 11/29 21:50 (生放送)
決 勝：フジテレビ ONE TWO NEXT／11/29 21:50 ～ 11/30 00:50 (生放送)
決 勝：BSフジ／11/29 23:30 ～ 11/30 01:10
11月30日
決勝直前生中継：フジテレビ ONE TWO NEXT／11/30 06:00 ～ 11/30 06:20
決 勝：フジテレビ ONE TWO NEXT／11/30 06:20 ～ 11/30 09:20
決 勝：フジテレビ ONE TWO NEXT／11/30 20:00 ～ 11/30 23:00
決 勝：フジテレビ ONE TWO NEXT／12/05 14:40 ～ 12/05 17:10