ヤマハ発動機(本社:静岡県磐田市、代表取締役社長:設楽元文)は6月20日、アンドレア・ドビツィオーゾ氏と2025年から2027年まで、「Yamaha Factory Racing MotoGP」のテストライダーおよびライダー・パフォーマンス・アドバイザーとして契約した。
「MotoGP Hall of Fame(MotoGP殿堂)」の一人であるドビツィオーゾ氏は、当社GPマシンの開発を加速させ、同時に4名のMotoGP ライダーとエンジニアリング・チームとのコミュニケーションを強化するという重要な任務を担う。
ヤマハ発動機では、「並外れたライディングの才能と技術面の正確さで知られるドビツィオーゾ氏は、これまでも当社のMotoGPプロジェクトに貢献し、詳細かつ実用的なフィードバックをもたらしてくれました。
今後はテストライダーとしてプライベート・テストなどに参加し、プロトタイプの開発に取り組みます。
加えて、ドビツィオーゾ氏は新たに設けた〝ライダー・パフォーマンス・アドバイザー〟の役割も担います。
当社のMotoGPライダー陣をサポートするだけでなく、パフォーマンス・データの分析・伝達を通じて、MotoGPライダーとエンジニアとのコミュニケーション強化を目的としています」と説明している。
併せてパオロ・パヴェジオ氏(Yamaha Motor Racingマネージング・ディレクター)は、「アンドレア(ドビツィオーゾ)と当社は長年にわたり強力なパートナーシップを築いてきました。この度、Yamaha Factory Racing MotoGPとさらに3年間の契約延長が決定したことをうれしく思います。
彼は卓越したライディング・スキルを持つMotoGPレジェンドであるばかりでなく、技術的知識が豊富で、エンジニアへのフィードバックも的確です。
そのためテストライダーとして理想的な存在となっていますが、当社のMotoGPプロジェクトにおいては、その才能をさらに活かすチャンスがあると考えました。
テストライダーとしての契約はMotoGPマシンの開発プログラムに非常に有益であることは間違いありません。
そして“ライダー・パフォーマンス・アドバイザー”という新しい任務にも大きな期待を寄せています。当社は彼を通して貴重なデータを収集し、4名のMotoGPライダーとヤマハ・エンジニアとの間で効率よく知見や考え方を共有できるようになるのです」と語っている。
最後にアンドレア・ドビツィオーゾ氏(テストライダー/ライダー・パフォーマンス・アドバイザー)は、「ヤマハ発動機株式会社との新たなパートナーシップを正式に発表できることを大変うれしく思います。互いの信頼と尊敬によって築かれた関係における重要な一歩になると確信しています。
このプロジェクトへの貢献度を最大限に高めることを狙いとして、ヤマハとともに作り上げた今回の役割に100%満足しています。
テストライダーとライダー・パフォーマンス・アドバイザーという二つの役割を担うことで、開発に携わるさまざまなキープレーヤーをつなぐ重要な鎖のような存在になれると思っています。
コースとガレージ両方の経験を活かし、ライダー、チーム、クルーの間に強力なシナジーを生み出すことが私の目標です。
この新たな取り組みは、さまざまなディテールを積み重ねことで初めて可能になるとものだと十分に認識しています。目指す場所ついては明確なビジョンを持っており、そこに到達するためにどれほどの努力と献身が必要かも理解しています」と結んでいる。