VW、IAA2015で新型「ティグアン」をワールドプレミア


フォルクスワーゲン AG(本社:ドイツ・ニーダーザクセン州ヴォルフスブルク、CEO:マルティン・ヴィンターコーン、以降VW)は、フランクフルト国際モーターショー(IAA)で、新型「ティグアン」を世界初公開した。

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新型ティグアンは、264万台以上が販売された初代に続く同社の新世代SUVである。なお第2世代の「ティグアン」は、 MQBプラットフォームを用いたフォルクスワーゲングループ初のSUVとなった。

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フォルクスワーゲンは IAAで4仕様のティグアンを公開した。その内訳は、スポーティな性格を強調した「ティグアン R-Line」と、標準型のオンロードモデル、そして、オフロードユースに特化したモデルの3種。

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さらにコンセプトモデルは「ティグアン GTE」も併せて発表した。VWはティグアンGTEを通して、プラグインハイブリッドのドライブシステム( 160kW/218PS)を搭載した「ティグアン」シリーズの将来展開を示唆した。

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さらに「ティグアン GTE」にはソーラーモジュールを搭載。ソーラーシステムにより発電された再生可能電力はバッテリーに蓄えられ、それによって電気によるゼロエミッションの走行距離が、年間最大で約1,000km延長されるとされる。

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今回の新型「ティグアン」発表のポイントは以下の通り。
(1).デザイン:パワフルで本格的な SUVとしてデザインをゼロから再構築。
(2).テクノロジー:モジュラートランスバースマトリックス( MQB)に基づいて設計されたフォルクスワーゲングループ初のSUV。
(3).キャラクター:より長く、より幅広く、より低く:新しいアーキテクチャーが実現したよりスポーティなプロポーション。
(4).市販バージョン: IAAで発表される市販向けの新型「ティグアン」は、一般的なオンロード向けの Rラインと、フロントエンドのデザインが異なるオフロード向けの 2バージョン。

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(5).コンセプトカー:プラグインハイブリッドのドライブシステムを搭載し 1.9ℓ/100kmを実現した「ティグアン GTE」。
(6).イノベーション:「ティグアン GTE」用に新しく考案したソーラールーフモジュールにより、電動走行距離を延長。
(7).セーフティ:シティエマージェンシーブレーキと歩行者モニタリング機構付フロントアシスト、アクティブエンジンボンネット、レーンアシスト、ポストコリジョンブレーキシステムを全車標準装備。

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(8).インテリアスペース:荷室容量は 615/1,655ℓ(従来比 145ℓ増)。さらに拡大した後席スペース。
(9).駆動システム:85kW/115PSから 176kW/240 PSまでをカバーする幅広いエンジンシリーズ。燃費を最大 24%改善。
(10).発売時期:ドイツのベストセラー SUVの後継モデルは 2016年 4月から販売を開始。

フォルクスワーゲンでは、A-SUV(コンパクトSUV)セグメントの世界販売台数が、現在の800万台強から、来る2018年に900万台(約9%上昇)になると予想しており、新型「ティグアン」は、そうした市場セグメントの要求に沿って開発されたクルマだと述べた。

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今後数年の間に、同社は各国市場の特性に合わせたSUVを相次いで投入していく予定。例えばディグアンに関する一例を挙げると、ホイールベースの長いモデルを好む米国・中国のユーザー属性に合わせ、ロングホイールベースのティグアンを、2017年春にリリースしていくという。

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ちなみに「ティグアン」の車両重量は、Euro-5エンジンを搭載した先代と比べ50kg以上も削減された。一方、室内とカーゴスペースに関しては、荷室容量で615ℓ、リヤシートを完全に折り畳むと最大1,655ℓの荷室容量を得ることができる(従来型比で 145ℓ増加)。

さらにエンジンは、8種類の幅広いレンジのエンジンが用意されており、85kW/115PSから176kW/240PSまでをカバー。燃料消費量は、旧型ティグアンと比べ最大24%削減された。

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また新たにドライバーの支援システム(標準装備のシティエマージェンシーブレーキ&歩行者モニタリング機能付フロントアシスト、レーンアシスト、ポストコリジョンブレーキシステムを含む)の拡充により、クルマの利便性、動力性能、安全性を高め、オンラインサービス導入による事故時の自動通報、同じくオンラインでの交通および駐車場の空情報、車両ステータスレポートの発信など新サービスの提案も行った。

今回の新型「ティグアン」発表に際して、フォルクスワーゲンブランド開発事業担当取締役のDr.ハインツ -ヤコブノイサー氏は、「新型ティグアンは、新しいアシスタンスとコミュニケーションシステムの高度な統合やネットワーク化を達成ししました。

また多様なドライブシステムの可能性、細部にまでこだわって品質を高めたことで、このセグメントを再定義するクルマになるでしょう。

ゼロから再設計され、隅々まで考え抜かれた新型ティグアンは、新時代のオールラウンドビークルであり、広い室内と多目的に使えるキャラクターを備えたことから世界数百万のドライバーおよびその家族の人々の心をつかむに違いありません」と述べている。