帝人、米国Continental Structural Plastics社の買収を完了


帝人株式会社(TEIJIN LIMITED、本社:大阪府大阪市中央区、代表取締役社長・執行役員:鈴木 純)は、昨年9月に発表した米国コンチネンタル・ストラクチュラル・プラスチックス社(Continental Structural Plastics Holdings Corporation、本社:米国ミシガン州、以下「CSP社」)の買収について、株式譲渡に関する諸手続きを完了し、1月3日(米国時間)に完全子会社とした。

買収金額は、最終的に総額825百万米ドルとなっている。CSP社は、既に米州の自動車市場において高い認知を得ていることから、引き続き同社名を使用し、帝人グループの複合高機能材料の中核を担う事業会社として、米州から日本・欧州へと事業拡大を図り、グローバル展開を推進していく。

また、同社のChairman & CEOは、現職であるFrank Macher(フランク・マッカー)が引き続き務め、帝人グループからは同社Executive Vice President(副社長)として、Eric Haiss(エリック・ハイス、前Teijin Advanced Composites America Inc.副社長)が就任し、経営統合および事業のグローバル展開を迅速に推進していく。

帝人グループは、CSP社を完全子会社とすることにより、熱硬化と熱可塑のFRP技術、ガラス繊維と炭素繊維・アラミド繊維といった素材群、高外観性外板や構造材などの幅広い使用部位、米州から欧州・日本・アジアへのグローバル市場展開といった様々な面において早期に統合を進めていく。

そして、自動車メーカーに対するソリューションプロバイダーを目指し、2030年近傍には自動車向け複合材料製品事業で売上2,000百万米ドル規模へと拡大を図っていく構え。

この実施について、帝人株式会社 代表取締役社長執行役員の鈴木 純氏は、「このたびCSP社が帝人グループの一員となることは、技術・マーケット・製品提供部位など、あらゆる面において相互補完、シナジーの最大化を図る最良の組み合わせだと考えています。

そして、これは帝人グループが進める自動車向け複合材料製品事業のプラットフォーム構築につながるものであり、目指すべき将来像に向けた第一弾として、複合高機能材料拡大に向けて大きな一歩を踏み出します。

このたびの買収手続きのクロージングを契機として、CSP社との統合、融合を早急に進め、CSP社を加えた帝人グループが一丸となって、『社会に必要とされる企業』に向かって邁進していきます」と述べている。

一方、CSP社 Chairman & CEOのフランク・マッカー氏は、「このたびの統合により、CSP社は帝人グループのリソースを活用して、世界中の顧客ニーズへの対応力を強化することができると考えています。

そして、帝人グループとCSP社がそれぞれに有する複合高機能材料に関する技術や知見を融合することにより、次世代の自動車に向けた軽量部品の開発にイノベーションをもたらせると確信しています」と結んでいる。