山口県大島郡周防大島町、日産自動車、山口日産自動車の3者は5月13日、EVを普及させ、脱炭素化を推進し、災害時の非常用電源として活用する「脱炭素化及び強靭化に関する連携協定」を締結した。

協定締結の背景は、周防大島町が令和6年9月に「周防大島町ゼロカーボンシティ宣言」を表明。以来、2050年までのCO2排出量実質ゼロ達成に向け、再生可能エネルギーの有効利用と資源循環型社会の構築を推進してきたことがある。

この取り組みは、地球温暖化対策としての意義に加え、災害時のエネルギー供給源の多様化、災害対応力の向上に繫がるもの。

写真は協定締結式で、協定書を手に持って記念撮影する各代表者

公共施設へのＥＶ充電器設置を進め、来訪者の利便性向上と環境負荷低減の両立を図り、豊かな自然環境を守る環境配慮型のまちづくりと地域防災力の強化を両輪で取り組んでいる。

対して日産自動車は、国内の販売会社と共に、脱炭素化や強靭化（災害対策）を実現することで社会の変革を促す日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を推進している。

また、EVの普及を通じたゼロ・エミッション社会の構築やSDGsの達成、地域社会の発展に貢献するため、全国の自治体・企業と連携している。

そんな両者は、脱炭素化の推進や強靱化の実現を目指す周防大島町が日産の「ブルー・スイッチ」に賛同し、同協定を締結する運びとなった。

連携項目と取り組み内容は以下の通り

（１）EVの普及促進
EVの普及促進を図る為、周防大島町、日産自動車、山口日産自動車は、平常時からEVの「走る蓄電池」としての機能や価値を啓発する活動を行い、町民の環境・防災意識の向上に努める。

（２）災害におけるEVの活用
長期停電が発生した際、住民や事業者が所有するEVを電力源として使用する災害時協力登録者制度を構築する。
周防大島町内で災害を起因とする停電が発生した際、日産の販売会社の店舗に配備しているEVを避難所等の非常用電源として活用する。

脱炭素化、強靱化イメージ図

周防大島町、日産自動車、山口日産自動車は、EVの積極的な活用を通じて、環境・防災対策、エネルギーマネジメント等の様々な取り組みを行うとともに、周防大島町の美しい自然環境の保全と強靭で持続可能なまちづくりに向け連携していく。