プジョー、新型SUVジャパンプレミア発表会で日本市場における新戦略を発表


プジョー・シトロエン・ジャポン株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:クリストフ・プレヴォ)は4月10日、東京都港区のホテルにて「PEUGEOT NEW SUV LINE UPジャパンプレミア発表会」を実施した。

NEW SUV PEUGEOT 3008 GT BlueHDi(写真は欧州仕様)

このなかで、今年秋に日本国内市場投入予定の「NEW SUV PEUGEOT 5008」をジャパンプレミアすると共に、先に欧州カーオブザイヤーを取得した3008シリーズへGT BlueHDiを追加するなど、日本市場に於ける今後のSUV戦略について発表した。

※先の3月7日にジュネーブで開かれた記者会見で、Groupe PSAのCEOであるカルロス・タバレス氏と、プジョーブランドCEOのジャン=フィリップ・イマパラ氏は、2017年Car of the Yearを獲得した3008の栄誉を祝い、併せて同社の自律走行コンセプト車であるInstinct Conceptを紹介している(映像尺13分45秒)。

そんなプジョーブランドの日本国内市場に於ける、昨年来からのSUV戦略の青写真は以下の通りとなる。
1.NEW SUV PEUGEOT 2008(発売:2016 年 9 月 15 日)
2.NEW SUV PEUGEOT 3008 ガソリンモデル(発売:2017 年 3 月 13 日)
3.NEW SUV PEUGEOT 3008 GT BlueHDi(本日価格発表、8月以降導入予定)
4.NEW SUV PEUGEOT 5008(日本初公開:参考展示)

この「PEUGEOT NEW SUV LINE UP ジャパンプレミア発表会」で、最初に登壇したプジョー・シトロエン・ジャポン社長のクリストフ・プレヴォ氏は、「2016年、全世界におけるプジョーの販売台数は 12.3%増加しました。

昨年から始動した当社の積極的なSUV 攻勢は、今日 NEW SUV PEUGEOT 2008、3008、5008 というプジョー史上、最も充実した SUVラインナップを形作るに至っています。

昨年モデルチェンジした新型プジョー2008 は、プジョー・ブランドのなかでもっとも力強い成長を見せた 1 台であり、特に日本では前年比39%もの伸びを達成しています」と述べた。

NEW SUV PEUGEOT 3008の追加
NEW SUV PEUGEOT 3008は、そうした日本国内市場での成長をさらに加速させるべく投入される。

その車体コンポーネンツ自体は、既に国際市場に於いて高い評価を獲得しているプジョー308と同じプラットフォーム“EMP2”を基礎に、本格的なSUVボディを備える手法を採っている。

この“EMP2”プラットフォーム活用に見られるように、NEW SUV PEUGEOT 3008は、世界中で成長を続けるSUVマーケットに、プジョーブランドらしい新たなベンチマークを打ち立てるべく開発されたモデルである。

ゆえにデジタル・ヘッドアップ・インストルメントパネルを中心とした new i-Cockpit に加え、先進的なアクティブ・セーフティ機能も充実するなど、これからのプジョー・ブランドを牽引するモデルに仕上げた。

また同車に関するトピックでは、マーケットから堅調な評価を得ているアドバンスド・グリップコントロール(路面コンディションに合わせたモード選択により、エンジントルクとブレーキをコントロールし滑り易い路面で安定した挙動を確保する電子制御システム)に加えて、ヒル・ディセント・コントロール(エンジンブレーキだけで減速しきれない急な坂道を下る際、自動的に速度を低く抑えて走行状態の運転をサポートする機能)を新装備したことも特筆すべきことだろう。

ただこれまで3008のエンジンラインナップは、165psの1.6 L ガソリンターボのみであり、いずれは追加されるであろうと思われたBlueHDiの追加が期待されていた。

それがこの日本国内市場においても、今夏8月を目処にNEW PEUGEOT 3008 GT BlueHDiとして加わる。

この3008シリーズのフラッグシップ・グレードとなる“GT BlueHDi”は、180ps と 400Nm を発生する 2.0 L クリーン・ターボディーゼルに6速のエフィシェント・オートマチック・トランスミッションが組み合わせられている。

このエンジンの環境性能の確保には、他の同社製ディーゼルモデルと同様、排気の後処理に尿素水溶液「AdBlue」を用いた選択還元触媒(SCR)と、排出システム上の独自の位置に搭載された微粒子フィルター(DPF)を採用。これによってクリーンな排気を実現した。

これにより“エコカー減税”対象とし、かつ燃費で18.7km/L(JC08 モード)をマークする。なお価格はこのクラスのディーゼルSUV車として求め易い426万円(税込)に設定していると云う。

なお3008シリーズの国内発表並びにリリースにあたり、市場投入時に予定されている価格ラインは以下の通りとなる。
– 3008アリュール:354万円
– 3008アリュールLEDパッケージ:369万円
– 3008アリュール デビューエディション:398万円
– 3008 GTライン デビューエディション:400万円
– 3008 GT BlueHDi:426万円

7 シーター、NEW5008を今秋・日本国内投入へ
さらに同社は、今秋投入を予定し、遂に日本導入を果たす5008のジャパンプレミアも実施した。

これはパワートレインや基本技術を、新世代プラットフォーム「EMP2」をベースとする3008と共有させた3列7人乗りのSUVである。

これは3008から165mm延長した2840mmのホイールベースを背景に、 3 座独立の2列目シートに加え、3列目のシートをたたみ込むことでフラットかつ広大なラゲッジスペースを設けることができる(荷室容量は5人乗車時で最大780リッター<VDA>)。

その一方で、3008のショートオーバーハングの恩恵を得て、その車体サイズは、全長×全幅×全高=4640×1840×1650mm。

特に全長の4640mmは、ベースとなった3008 から+190mm、全高に於いても+20mmに抑えられ、後列のシートと助手席を倒せば約3.2メートルの長尺物も積むことができることを考えると、日本国内の使い勝手を考えた上で比較的取り回しの良いサイズに収まっている。

搭載されるエンジンラインナップは、1.6リッターガソリンターボエンジンを搭載した「アリュール」と、2リッターディーゼルターボエンジンを搭載した「GT BlueHDi」の2種類であるが、今秋市場投入時に於ける販売価格想定などはまだ発表されなかった。