日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:カルロス ゴーン)は3月16日、一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会(※1)主催の「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)2016」(※2)に於いて、教育機関部門の「優秀賞」を獲得した。
これは、東北大学災害科学国際研究所(略称:IRIDeS、所長:今村 文彦)及びオートモーティブエナジーサプライ株式会社(本社:神奈川県座間市、社長:加東 重明、以下AESC)との電気自動車(以下EV)を活用した災害対応訓練が高評価を得たもの。
日産は従来から、「EV for レジリエンス」という考えのもと、「自助(個人やオフィス)」、「共助(コミュニティ)」、「公助(社会)」の3つの軸で、EVが防災・減災に果たせる役割と可能性について、関係各機関と協力しながら検討・実証を重ねてきた。
そして日産は、この考え方に基づき、IRIDeS及びAESCと共同で、「EV (e-NV200)およびポータブル蓄電池(※3)を非常用電源とした災害対応訓練」を昨年11月26日に行った。
日産が同訓練に起用した商用EV「e-NV200」は、最大1500Wの電力を供給するパワープラグによって屋外での電源供給が可能な、「動く蓄電池」としての機能をもっており、今回の受賞は、訓練に於いてその有用性と災害時の実践的活用実態を実証したことが評価された。
東日本大震災から5年が経ち、人々の防災に対する考え方や施策は、最先端技術を駆使した未来志向のものへとシフトしつつある。
自動車についても、災害時の移動手段のみに留まらず、EVに代表される蓄電機能や電力供給機能、通信機能などが、これからの防災のあり方に新しい可能性を指し示す軸になり得ると考えられる。
さらに災害時に電気はガスや水道に比べて早く復旧することもあり、EVが担う役割には、大きな期待を集めている。
同社は、昨年3月に仙台市で行われた世界国連防災会議に参加すると共に、先の3月12日に行われた仙台防災未来フォーラムにもIRIDeSと共同で、「e-NV200」等の展示を行った。 日産は、今後も災害時のEVの実践的活用方法を積極的に社会に発信し続けていくとしている。
以 上
※1 国土強靭化担当大臣私的諮問機関「ナショナル・レジリエンス懇談会」の結果を踏まえて、「国土強靭化基本計画」が円滑に達成されるよう、産、学、官、民が連携して、レジリエンス立国を構築していくことを目的として設立された。
※2 次世代に向けたレジリエンス社会を構築するために全国各地で展開されている“強靭化(レジリエンス)”に関する先進的な活動を発掘、評価し、表彰する制度。
※3 日産のEVに搭載されているものと同じバッテリーを用いたAESC製ポータブル蓄電池「ポーチク」 「ポーチクビッグ」。
それぞれに1kWh、2kWhを蓄電することが可能で、3つのパワープラグ(100Vコンセント)からそれぞれ合計700W、1500Wの電力を取り出すことができ、いずれも災害時の非常用電源として活用することが可能だ。
<関連URL>
「e-NV200」商品サイト
http://www.nissan.co.jp/ENV200/
「ポーチク」「ポーチクビッグ」商品サイト
http://www.eco-aesc-lb.com/AESCCAT/14-033/