マレリ、オート上海2025で先進的なライティング技術を展示


自動車業界のグローバル・テクノロジー・パートナー「マレリ」は、2025年4月23日から5月2日まで上海国家会展センターで開催の「オート上海2025」で最新の自動車照明革新技術を披露する。

「Fast Forward. Forward Fast.」をテーマとした今回のブース(ホール1.2Hのスタンド1BF009)では、世界初のOLED TFTのPixelリア・ランプへの適用、近接地面投影技術、そして革新的なThin Lit Lineヘッド・ランプを展示する。

これらのソリューションは、スマート・モビリティの新しい体験を定義し、顧客との共創を通じて自動車の照明の進化を示す。

Pixelリア・ランプ:自動車のテール・ライトの未来

世界初の技術として、マレリは「Pixelリア・ランプ」と名付けた製品コンセプトを披露。これはOLED-TFT技術を活用して高解像度ディスプレイ技術をテール・ライトに統合し、動的な光コミュニケーションとパーソナライズのトレンドに対応するもの。

これによりPixelリア・ランプは他の道路利用者に向けて車両の状態や運転意図を動的な画像として表示し、運転の安全性を大幅に向上させる。

また、この技術は自動車デザイナーに前例のないデザインの自由をもたらし、パーソナライズされた照明シグネチャを可能にする。

Pixelリア・ランプは、ビークル・トゥ・エブリシング(V2X;周囲環境との通信)統合のシームレスな実現も可能にし、従来のミニLEDおよびマイクロLEDディスプレイ・ソリューションと比較して、Pixelリア・ランプは、繊細で滑らかな動的画像表示を維持しながら、コストを大幅に削減する。

近接地面投影: 安全でスマートな相互対話のために設計されたシンボルのディスプレイ

マレリの近接地面投影は、地面に動的なカラー投影を可能にする。それぞれのモジュールが車両の前、後ろ、側面に取り付けられることで、360度の照明効果を作り出す。

この革新的な技術は、車両の安全性を大幅に向上させ、車両、利用者、他の交通参加者の間の相互対話を大いに改善する。

安全性の面では、車両の動作(曲がる、バックする、緊急ブレーキ、乗客の降車など)について、周囲の車両や歩行者の注意を喚起するべくリアルタイムで明確なカラー警告標識を投影できる。

スマートな相互対話という面では、自動運転の状況、バッテリーの状態、走行可能距離、オーナーの連絡先情報を含む個人QRコードを動的にリアルタイムで表示し、利便性と直感的な相互対話を向上させる。

カスタマイズの面では、ウェルカム・ライト・カーペットをサポートし、映画やインタラクティブ・ゲームを投影することも可能で、パーソナライズされた車両の表現や車内エンターテインメントの需要に応える。

重さがわずか60グラムのコンパクトで軽量なプロジェクション・モジュールは、ドア、サイドミラー、フェンダーなどに柔軟に取り付けることができる。

少なくとも50ルーメンの明るさと200,000ピクセルの解像度で、44インチのテレビ以上のエリアにフルカラーのダイナミックなストリーミング・コンテンツを投影。マレリのブースでは、「h-Digi® microLED & 近接地面投影」を紹介しており、ヘッドランプに近接地面投影を統合することで、フルカラーのダイナミック・ストリーミング・コンテンツを明るさ100ルーメンと400,000ピクセルの解像度で地面や前方に投影可能にする。投影エリアは100インチのテレビに匹敵するものとなっている。

Thin Lit Lineヘッド・ランプ: 自動車照明の美学と機能を再定義

マレリの最新世代のThin Lit Lineヘッド・ランプは、わずか5mmという前例のない細さで自動車照明デザインの境界を押し広げる。

この画期的な超薄型デザインは、従来のスタイリングの制約を取り払い、先進的で未来的な自動車の美学に対する消費者の要求に応じた、独自でパーソナライズされた車両外観を自動車デザイナーに提供する。

極めてスリムな外観にも関わらず、Thin Lit Lineヘッド・ランプは、アダプティブ・ドライビング・ビーム(ADB)、ロー・ビーム、ターン・シグナル、デイ・タイム・ランニング・ライトといったコア機能を統合し、幅広いカスタマイズオプションを備えている。

近接地面投影モジュールとThin Lit Lineヘッド・ランプは、どちらも速やかに量産可能。マレリの標準化されたモジュール・プラットフォームと大規模なローカル開発能力により、製品開発サイクルは大幅に短縮されており、自動車メーカーが急速に変化する市場需要に迅速に対応し、革新的技術の迅速な量産と漸次アップグレードを効果的に達成するのを助ける。

マレリのライティング事業部プレジデントであるフランク・フーバー氏は、「オート上海に於いて、世界で初めて外装照明にOLED TFTを適用した『Pixelリア・ランプ』を披露できることを誇りに思います。

これに加えて、『近接地面投影』モジュールと『Thin Lit Lineヘッド・ランプ』という他の2つの優れた革新を紹介しています。

これらのソリューションは、自動車照明分野のトレンドを引き続き牽引するという野心の表明であり、また、顧客と共同創造を行い、車のデザインと運転体験を高め、パーソナライズしつつ安全機能を向上させる、私たちの姿勢を現しています」と述べた。

またマレリEVP兼マレリ中国プレジデントのケレイ・シェン氏は、「自動車照明のリーダーとして、マレリは世界最大の自動車市場で革新を推進し、安全でスマート、そしてよりパーソナライズされたモビリティ体験を提供することに専心しています。

オート上海で展示した最新技術は、革新へのコミットメントと、自動車デザインの美学とインテリジェントな相互対話に新たな基準を設定するものです。

これらの革新は、アイデアを迅速に量産可能な高度なソリューションに変換し、顧客の要求に効果的に応える我々の能力を強調しています」と語った。