川崎重工、マレーシア二輪車メーカーへの追加出資を決定


川崎重工業は4月26日、マレーシアのDRB-HICOM社(DRB-HICOM Bhd.)と共に共同運営する同国の二輪車製造・販売のMODENAS社(Motosikal Dan Enjin Nasional Sdn. Bhd.)の普通株式14,300,000株を、先のDRB-HICOM社より約11億円(およそ4,030万リンギット)で取得すると発表した。

これにより、川崎重工業のMODENAS社への出資比率は19%から30%へ引き上げられる。(為替レート:1リンギット=約27円)

このMODENAS社は、1995年にマレーシア地場ブランドの二輪車の開発・製造・販売を推進するために設立された二輪車ブランド。

川崎重工業は、設立当初より同社に資本参加しており、長らくMODENASブランドの二輪車に対して技術援助を行ってきた。

今回の川崎重工業による追加出資は、より深く同社が経営に関与することで、MODENAS社の発展に寄与すると共にマレーシア市場での二輪車事業の拡大を目指すものである。

ちなみにマレーシアの二輪車市場は、人口の増加や経済成長に伴う国民所得の増加により、今後も中長期的な拡大が見込まれている。そうしたなか川崎重工業は、MODENAS社の経営へより深く関与していくことで、マレーシア当地での二輪車需要に応えていく構えだ。

DRB-HICOM社の概要
1.所在地:クアラルンプール
2.設立年:1996年
※DRB(多様化資源公社)とHICOM(マレーシア重工業公社)との合併により設立
3.代表者:Dato’ Sri Syed Faisal Albar Syed A.R. Albar
4.資本金:約17.4億リンギット
5.事業内容:自動車、サービス(物流、金融、清掃など)、不動産事業など
6.連結売上高:約127.9億リンギット
7.従業員:56,000人 (2018年度)

MODENAS社の概要
1.所在地:クアラルンプール(本社)、ケダ州グルン(工場)
2.設立年:1995年
3.代表者:Roslan Roskan
4.資本金:1.3億リンギット
5.資本構成:
DRB-HICOM社/81%
川崎重工業株式会社/19%(2019年4月26日現在)
6.事業内容:マレーシアにおけるMODENASブランドの二輪車の開発、製造、卸売、アフターサービスなど
7.連結売上高:約2.7億リンギット
8.従業員:632人(2018年度)