出光興産、車載拡大を視野に傘下の韓国有機EL工場の製造能力増強・評価装置増設を通して顧客支援へ


出光興産株式会社社(本社:東京都千代田区、社長:月岡 隆)は、今後の有機ELディスプレイ普及拡大による有機 EL 材料需要の増大に対応するため、同社100%出資子会社である出光電子材料韓国株式会社(所在地:大韓民国京畿道坡州市、社長:前田一樹)の有機 EL 材料製造装置の生産能力を増強すると共に、顧客への技術支援を強化するために評価装置を増設する。

1.製造装置能力増強および評価装置増設の背景・目的
出光興産は、2007 年 4 月に静岡県御前崎市に有機 EL 材料製造工場を竣工させ、その後、2011年 10 月に韓国に出光電子材料韓国株式会社を設立し、国内外の有機 EL ディスプレイメーカーに各種有機 EL 材料を供給してきた。

近年、スマートフォン・大型TVへの有機ELディスプレイ採用が進んでおり、今後、車載ディスプレイ等へ更なる普及が想定される。同社は、これに伴う有機 EL 材料の需要拡大に対応し、今後も顧客への供給責任を果たすために、製造能力増強工事を実施する。

また、従前より韓国有機EL工場内に有機EL材料の評価装置を設置しているが、顧客の幅広い要望に対応し、より迅速かつ効果的な開発提案につなげるため、評価装置の増設も併せて行う。

出光興産はこの取り組みについて、「今後も有機EL市場の拡大に対応すべく、国内外において安定的な供給・評価体制を構築し、有機 EL 材料事業の強化・拡大を目指してまいります」と結んでいる。

2.製造装置能力増強および評価装置増設工事の概要
(1)工事実施施設
出光電子材料韓国株式会社
(2)実施内容
項目A.製造能力増強
現状の生産能力 5t/年を 8t/年まで増強する。
なお同社御前崎製造所と合わせ、当社グループ全体の製造能力は 7t/年から 10t/年となる。
項目B.評価装置増設
有機 EL 材料の評価装置に加え、新たに有機 EL 発光素子の評価装置を設置する。
(3)工事日程
いずれの工事も本年 12 月着工、2017 年度上期中の完工を予定している。

3.出光電子材料韓国株式会社の概要
名 称 :出光電子材料韓国株式会社
所 在 地 :大韓民国京畿道坡州市
代 表 者 :代表取締役社長 前田 一樹
設 立 :2011 年 10 月
資 本 金 :300 億ウォン
出 資 比 率 :出光興産 100%
事 業 内 容 :有機EL材料の製造