ビー・エム・ダブリュー株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:ペーター・クロンシュナーブル、以下BMW)は、BMWラインナップの中核モデルにあたるスポーツ・セダン「3シリーズ」のプラグイン・ハイブリッド「BMW 330e(サン・サン・マル・イー)」を、全国のBMW正規ディーラーで1月26日より受注受付を開始する。なお受注受付後の車両納車は、2016年3月からを予定している。
1975年に初代モデルが登場したBMW3シリーズは、後輪駆動方式や、約50対50の前後重量配分などのパッケージングにより全世界で1,400万台以上が販売され、プレミアム・スポーツ・セダンのセグメントに於いて、永年ひとつの指標とされてきた。
現行モデルは2015年9月にリリース。BMWグループの新世代エンジンを搭載した他、サスペンション・システムとハンドリング特性の熟成を図り、過度特性をよりナチュラルにする等の刷新を重ねた。
今回発表されたBMW 330eは、3シリーズが本来持ち合わせているスポーティな車体セッティングはそのままに、「BMW i」で初搭載された電動化技術「eDrive(イードライブ)」を組み合わせて、中低速域を中心にモーターによる力強く、クイックな運動性能と、年々厳しさが増す欧州の排出ガス規制を跳ね返せる優れた環境性能との両立を目指したプラグイン・ハイブリッド・モデルだ。
今回リリースされた車両ラインナップは4つ。その概要は以下の通りとなる。
モデル:330e
エンジン:2.0リッター直列4気筒DOHC BMWツインパワー・ターボ・エンジン + 電気モーター
トランスミッション:8速AT
メーカー希望小売価格(消費税込み):¥ 5,540,000-
モデル:330e Sport
エンジン:2.0リッター直列4気筒DOHC BMWツインパワー・ターボ・エンジン + 電気モーター
トランスミッション:8速AT
メーカー希望小売価格(消費税込み):¥ 5,770,000-
モデル:330e Luxury
エンジン:2.0リッター直列4気筒DOHC BMWツインパワー・ターボ・エンジン + 電気モーター
トランスミッション:8速AT
メーカー希望小売価格(消費税込み):¥ 5,970,000-
モデル:330e M Sport
エンジン:2.0リッター直列4気筒DOHC BMWツインパワー・ターボ・エンジン + 電気モーター
トランスミッション:8速AT
メーカー希望小売価格(消費税込み):¥ 5,990,000-
※右ハンドル仕様
新型BMW330eに搭載されたプラグイン・ハイブリッド・システムは、BMWグループのエンジン・ファミリーである2.0リッター直列4気筒BMWツインパワー・ターボ・エンジンが起訴となっている。
これに8速オートマチック・トランスミッションと、変速機と一体化された高出力電気モーターを組み合わせて、システム・トータルで最高出力185kW(252ps)、最大トルクは420Nm(42.8kgm)の動力を取り出す。
これにより加速性能は、時速100kmに達するまでに6.1秒(ヨーロッパ仕様車値)、大型のバッテリーと、高出力モーターを搭載して、車両バランスを取るのが難しいプラグイン・ハイブリッド・モデルでありながら、約50対50の前後重量配分を達成し、エンジンのみの搭載車と同じBMW特有のハンドリング特性を実現しているという。
また、電気モーターのみでの走行した場合(「MAX eDrive」モードでの走行時)、時速120kmまでの速度域であれば最長距離36.8kmまでゼロ・エミッション走行が可能だ。
以上により、BMW 3シリーズは、今プラグイン・ハイブリッド・モデル導入により、「ガソリン・エンジン」、「クリーン・ディーゼル」に加え「プラグイン・ハイブリッド」の3つのパワートレインを同一車種で提供していくモデルとなった。
なお新型BMW 330eの価格は、554万円からの戦略的な価格設定とし、3つのパワートレインで全てを500万円台で選択できる。
車両に搭載される2.0リッター直列4気筒BMWツインパワー・ターボ・ガソリン・エンジンは、ツインスクロール・ターボ・チャージャーに、高精度ダイレクト・インジェクション・システム、無段階可変バルブ・コントロール・システムのバルブトロニック、バリアブル・カムシャフト・コントロール・システムのダブルVANOSを組み合わせて、エンジン単体で135kW(184ps)/5,000rpm、および、最大トルク 290Nm(29.6kgm)/1,350-4,250rpmを発生。
対して電気モーターは、最高出力65kW(88ps)/2,500rpmを発揮し、停止状態からすぐに最大トルク250Nmを発生する。
バッテリー容量は7.7 kWhの高電圧リチウムイオン・バッテリーを搭載し、時速120kmまでの速度域であれば36.8 kmまでのゼロ・エミッション走行が可能。
プラグイン・ハイブリッド自動車として、エコカー減税対象車の認定を取得予定し、自動車取得税・重量税が免税(100%減税)となり、翌年度の自動車税も75%減税となる。
電気モーターとガソリン・エンジンのオペレーション・モードは、「eDriveボタン」で切り替えができる。走行モードは以下3つから設定可能である。
– AUTO eDrive
電気モーターとガソリン・エンジンが最適なバランスで高効率に連動するデフォルトの走行モード。時速約80kmまではゼロ・エミッション走行が可能。
– MAX eDrive:
時速120kmまでの速度域で、電気モーターの駆動力のみでゼロ・エミッション走行が可能。キック・ダウン操作によりエンジンが始動。
– SAVE Battery:
バッテリーの充電量を減らさないように効率的な走行するとともにガソリン・エンジンによる発電を行う。現状のバッテリー残量の低減を抑えるとともに、バッテリーの充電量を最大50%まで増やすことが可能(充電量50%以上の場合は残量を維持)。
– CHARGE Battery:
シフトレバーをM/S側に倒すことにより、ガソリン・エンジンによる発電によりバッテリーの充電量を最大80%まで増やすことが可能。
さらに、「ドライビング・パフォーマンス・コントロール・ボタン」により、エンジン・レスポンス、ステアリングやトランスミッションの特性を、ドライバーの好みに応じて「COMFORT」、「SPORT」、「ECO PRO」の各モードに設定が可能としている。
高電圧リチウムイオン・バッテリーは、ラゲージ・ルームの床下に格納することにより、ラゲージ・ルーム容量370ℓを確保。さらに、40:20:40の分割可倒式リヤ・シートを備えることにより、高い機能性と利便性も実現している。
バッテリーへの充電は、EV専用充電コンセント(車両に付属の普通充電ケーブルを利用)、またはBMW iウォールボックス・ピュアから充電(200V/15A)可能、約3時間で満充電となる。
公共の充電ステーションで充電する必要がある場合には、スマートフォンで現在地周辺の充電ステーションを検索。検索した充電ステーションの情報は車両のナビゲーション・システムに送信することもできる。
さらにスマートフォンからバッテリーの充電状況や各種点検の実施時期、車両位置など、さまざまな車両情報にアクセスすることができ、スマートフォンからリモート・コントロールで車外からエア・コンディショナーを起動させ、乗車前に車内を快適な状況にすることも可能だ。
BMW 330eの主な標準装備品
– PDC/パーク・ディスタンス・コントロール
– リヤ・ビュー・カメラ(予測進路表示機能付)
– ドライビング・アシスト
– レーン・ディパーチャー・ウォーニング
– 前車接近警告機能
– 衝突回避・被害軽減ブレーキ
– ACC/アクティブ・クルーズ・コントロール
– レーン・チェンジ・ウォーニング
– BMWコネクテッドドライブ・スタンダード
– BMW SOSコール
– BMWテレサービス
– BMWリモートApp
– ドラインビング・パフォーマンス・コントロール
– サーボトロニック(車速感応式パワー・ステアリング)
– LEDヘッドライト(LEDハイ/ロービーム、LEDフロント・ターン・インジケータ、LEDスモール・ライト・リング、LEDアクセント・ライン、LEDフロント・サイド・マーカー。光軸自動調節機構付)
– LEDフロント・フォグ・ランプ
– LEDリヤ・コンビネーション・ライト
– コンフォート・アクセス(スマート・オープナー機能付)
– 電動フロント・シート(運転席&助手席、運転席メモリー機能付)
– 8.8インチ・ワイド・コントロール・ディスプレイ
– HDDナビゲーション・システム(VICS3メディア対応)
– iDriveコントローラー(コントロール・ディスプレイ用、ダイレクト・メニュー・コントロール・ボタン、タッチ・パッド付)
インテグレイテッド・オーナーズ・ハンドブック
– スピーチ・コントロール(音声入力システム)
– ハンズフリー・テレフォン・システム
– USBオーディオ・インターフェース
– ITSスポット対応DSRC車載器(ルーム・ミラー内蔵、ETC機能付)