ブリヂストン、タイヤモニタリングシステムをMS社と協働開発


ブリヂストン傘下のブリヂストン ヨーロッパ エヌヴィー エスエー(本社:ベルギー・ブリュッセル、以下、BSEMEA)は現地時間の6月30日、マイクロソフト社(以下MS社)と協働で、走行中のタイヤトラブルをリアルタイムで検出できる世界初のモニタリングシステムを開発したと発表した。(坂上 賢治)

同システムは、マイクロソフト社のMicrosoft Connected Vehicle Platform(以下MCVP)を活用した両社協働による独自のタイヤモニタリングシステムであるという。このタイヤモニタリングシステムは、外傷によるタイヤトラブルをリアルタイムで認識できる仕様。

MCVPのクラウドを活用して走行中などのデータを蓄積し、タイヤトレッド面とカーカスが受ける影響をアルゴリズムで解析するもの。走行中にリアルタイムでドライバーに危険を知らせることで、ドライバーは異変に気付いて車両を停止させ、未然に事故を回避できる。

またこのシステムはドライバーが危険を認知するだけでなく、道路管理者等に道路のくぼみやその他危険要因の存在を通知することもできる。さらには道路トラブル情報を近隣車両とクラウド上で共有することによりタイヤトラブルを未然に回避するなど、将来の自動運転化に貢献できる可能性があるとしている。

そもそもタイヤトラブルは空気圧管理の不適正などタイヤメンテナンス不足に由来するものから、走行中の外傷によるタイヤ故障など、様々な要因から引き起こされる。そうしたなか昨今内圧警報装置(Tire Pressure Monitoring System)が搭載されている車両も増えており、タイヤのメンテナンス不足を解消しやすい環境となっているなかで新たなモニタリングシステムを活用することによって、タイヤトラブルによる危険性をより最小化することが可能になる。

ブリヂストンでは「足元のタイヤ・ゴム事業を更に強化するとと共に、新たな社会価値・顧客価値を創造、提供するソリューション事業を進化させています。今後も、お客様やパートナーと共に新しい価値を共創し、ICTや最先端技術の積極的な活用によりイノベーションを推進して、安全・安心なクルマ社会の実現に貢献します」と話している。