ヤマハ発動機、米国二輪車の過半需要に向けてクルーザーモデルの「Star Venture」を発売


ヤマハ発動機株式会社(本社:静岡県磐田市、社長:柳弘之、以下、ヤマハ発動機)は、空冷Vツイン1,854cm3エンジン搭載のクルーザーカテゴリーのフラッグシップモデル「Star Venture」を2017年8月から北米で発売する。

「Star Venture」は“信頼性と走りの楽しさを備え、より快適に長距離ツーリングを楽しめるモデル”を望む近年の米国市場の声を反映して開発された。

その仕様は、最新の電子制御技術に加え、大型スクリーンやツアートランクを備えるフルドレス仕様で、スタンダードに加え、より長距離を楽しめる機能を備えたトランスコンチネンタルの2種のパッケージが設定されている。

製品写真は「Star Venture TC」

主な車両の特徴は、(1)旅の楽しさを広げる情報システム“インフォテイメント”、(2)クルーザーのフラッグシップとしての上質な仕立てと、ダイナミックなパワーを融合させたボディデザイン、(3)鼓動感を楽しめるYCC-T(電子制御スロットル)搭載の新エンジン、(4)駐車時に便利な電動前後駆動装置 “SURE-PARK”(市販車世界初)となっている。

なお、“インフォテイメント”のオーディオシステムは、走行中の音響効果を重点に、ヤマハ株式会社との共同作業にて作り込みを行っている。

ちなみに2010年を底に、回復傾向にある米国の二輪車市場では、クルーザーカテゴリーが総需要の約半数を占めており、なかでもフルドレス仕様のクルーザーは“夫婦での生活を楽しむライフステージの相棒“として人気が高い。

名称 :「Star Venture」
発売日 :2017年8月
米国参考小売価格:$24,999

名称 :「Star Venture TC」
発売日 :2017年8月
米国参考小売価格:$26,999

販売計画:2,500台(発売から1年間/北米)

エンジンは1854 cm3の空冷OHV・Vツイン・4バルブ。吸排気系、カムプロフィール、ポート形状などを新設計し優れたトルク特性、吸排気サウンドを実現。

クルーザーモデル初のYCC-Tを採用し、滑らかなレスポンスと心地よいパワーフィーリングを愉しめる仕様とした。

吸気通路はミドルカウル内側に収めるレイアウトとし、ミドルカウル内の共鳴によるサウンドを作りだす。

排気系は左右2本出しマフラーで、爆発音の輪郭がメリハリよく聞こえ、低速域と高速域では排気音にそれぞれ個性を持たせた。

また駐車時の微調整に便利な“SURE-PARK”を採用した。約1km/hの速度でモーター駆動により車両を前後に微動できるシステムで、駐輪時の前進、また後進が容易に行えるので、大型モデル特有の取り回しの煩わしさから解消されると云う。

2018年米国モデル「Star Venture」主要仕様諸元
全長×全幅×全高 :2700mm×1015mm×1410~1500※3mm
シート高 :695mm
軸間距離 :1710mm
車両重量 :434kg(STD)、437kg(TC)
原動機種類 :空冷・4ストローク・OHV・4バルブ
気筒数配列 :V型2気筒
総排気量 :1854cm³
内径×行程 :100.0×118.0mm
圧縮比 :9.5:1
最大トルク :171.0N・m(17.4kgf・m)/ 2500r/min
始動方式 :セルフ式
燃料タンク容量 :25L
燃料供給 :フューエルインジェクション
タイヤサイズ(前/後): 130/70R18M/C 63H/200/55R16M/C 77H
※全高は電動調整式スクリーンの位置により変動する。

なお同日に株式会社ブリヂストン(本社:東京都中央区京橋、代表取締役CEO 兼 取締役会長:津谷正明、以降、ブリヂストン)は、同車の新車装着用タイヤとして、「EXEDRA G853」(フロント)と「EXEDRA G852」(リヤ)を納入したと発表している。

装着される「EXEDRA G852」「EXEDRA G853」は、クルーザー系2輪車にむけて、独自のパタンデザインと最適なクラウン形状及び構造を採用することで、重い車両に於いても優れた路面凹凸吸収性能と直進安定性及び操縦安定性を追求したとしている。