米・フロリダのロング・ディスタンス・クラシックでポルシェ911 RSRが3位に入賞


ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:Dr.オリバー・ブルーメ)のポルシェ911RSRは、フロリダで開催されたセブリング12時間レースで3位に入賞した。

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レースはポルシェ・ノースアメリカ所属で、先のル・マンに於いてカテゴリー制覇を果たしたアール・バンバー(ニュージーランド)を筆頭に、フレデリック・マコヴィッキ(フランス)/ミヒャエル・クリステンセン(デンマーク)組が、過酷な条件の下で行われた環境下で、911 RSRをGTLMクラスで3位に導いた。

これによってポルシェは、北米で最も重要なスポーツカーシリーズのドライバーズクラスで総合ランキングの2位に。

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併せてポルシェはマニュファクチャラーズクラスでも2位を維持。IMSAスポーツカー選手権シリーズに於いて上位を狙う好位置につけている。

入賞を果たした3人以外では、パトリック・ピレ(フランス)/ニック・タンディ(イギリス)/ケヴィン・エストル(フランス)組が当初、レースの主導権を終始奪いながらも、最後はクラッシュによってリタイアという結果に終わっている。

この米国に於いて、最も古く、かつ今回過酷を極めた第64回目の今レースは、フロリダ中心部の同サーキットを訪れた140,000人のファンが固唾を呑んで見守るなか、スタートから3時間後に集中豪雨による雷と稲妻の激しい天候に見舞われ、レースは2時間以上の中断を余儀なくされた。

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雨がサーキットの広範囲を水浸しにする前、ポルシェ911 RSRはレースを優位に進め、ニック・タンディとアール・バンバーは、最高出力470PSを発生する911 RSRを駆り、本領を発揮。

この車は、新しい規定に合わせてエアロダイナミクスに変更が加えられており、ニック・タンディはIMSA GT現チャンピオンのパトリック・ピレから911号車を引き継いで、ますます悪化する天候の中56周目にトップに立った。

一方アール・バンバーはデイトナの開幕戦で3位を飾った時と同じ912号車で2位に付ける。これにより2台のポルシェはトップと2位を独占していた。

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しかし66周目に、悪天候とサーキットの浸水によりレースは中断され、ピットでの待機となってしまう。

雨が降り止むまで中断された後、ようやくレースは再開。サーキットの路面が乾いてからも、911 RSRは、GTLMのトップグループの中で一貫して速いラップタイムを刻む。

ケヴィン・エストル/ニック・タンディ/パトリック・ピレ組は、7時間後にリードを奪い、912号車のミヒャエル・クリステンセンは3位を快走した。

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しかし116周目に、トップの911 RSRを駆るケヴィン・エストルが、ターン13でコルベットと衝突して、タイヤバリヤーで停止してリタイア。

これに代わって2番手に付けていたミヒャエル・クリステンセンがトップを引継いだが、ドライコンディションの中でその座を維持することができなかった。

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次のピットストップで、911 RSRのステアリングを握ったフレデリック・マコヴィッキが4位からすぐに順位を1つ上げ、その後を引き継いだアール・バンバーが、チェッカードフラッグ直前まで2位と接近戦を繰り広げたが、わずか5秒差で3位に終わる。

ここセブリングで雨天だったのは過去6回のみであり、直近が1997年という状況のなかでのレース結果となった。

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【レース後のコメント】

ポルシェ モータースポーツ部門責任者 Dr.フランク=シュテッフェン・バリサー:「今日は3位に入賞できて非常にうれしいです。レースは、数多くの危険な状況と2時間以上の中断の中で激しく動きました。

全員にとって過酷なレースとなり、残念ながら私達も雨の犠牲となりました。トップを逃したのは本当に残念でした。

ゴールまでタフなレースとなりました。2位との5秒差はそれほど悪い結果ではありません。

チーム全員が過酷な条件の中でできる限りのことを行いました。ピットストップと戦略は適切でした。しかし、残念ながら詰めが甘く、最高の結果を出すことはできませんでした」

ニック・タンディ(911 RSR、911号車):「雨の中を全力で走り、ほとんどの時間トップでした。車は本当に最高でしたが、良い結果につながらなかったのは残念です。」

パトリック・ピレ(911 RSR、911号車):「スタートは難しかったですが、私が担当したスティントの終盤には、ライバルのペースに合わせることができ、タイヤ交換タイミングも適切でした。ニックが911 RSRのポテンシャルを示してくれました。」

ケヴィン・エストル(911 RSR、911号車):「コルベットとトップ争いをしていました。どちらもGTDクラスを抜いて私はトップを維持する決意をしました。それが間違った判断となりました。

コーナーに水が溜まっていて、気付いたときは手遅れでした。先にブレーキを踏んでコルベットに先を譲るべきでした。頑張ってくれたチームと、見事な走りで僕にトップを引き継いでくれたチームメイトの皆には申し訳ないことをしました。」

フレデリック・マコヴィッキ(911 RSR、912号車):「私達はスタートからゴールまで最善を尽くし結果も出せました。後方からのスタートでしたが、レースの間に順位を上げることができました。

この結果を誇りに思います。デイトナでは表彰台に登り、セブリングもこの熾烈な選手権にとっての幸先良い結果となりました。残りのシーズンにチャンスが広がりました。」

アール・バンバー(911 RSR、912号車):「表彰台に値するすばらしいレース内容でした。私達の911 RSRは完調でチームの戦略も万全でした。

そのおかげでゴールまで戦うことができました。ライバルに少し遅れたのは残念でしたが、ポルシェのために良い結果が残せたと思います。」

ミヒャエル・クリステンセン(911 RSR、912号車):「エキサイティングな12時間でした。全員にミスがなく、チームの作戦によるサポートも万全でした。

車のセッティングも最高で、ウェットでもドライでも完璧でした。最後の詰めが少し甘かったですが、次回頑張ります。シーズンは始まったばかりですから。」

【レース結果】
GTLMクラス
– 1. ギャビン/フェスラー/ミルナー(イギリス/スイス/米国)、シボレーコルベット、235周
– 2. アウバレン/シュペングラー/ウェルナー(米国/カナダ/ドイツ)、BMW M6、235周
– 3. マコヴィッキ/バンバー/クリステンセン(フランス/ニュージーランド/デンマーク)、ポルシェ911 RSR、235周
– 4. フィジケラ/リゴン/ヴィランダー(イタリア/イタリア/フィンランド)、フェラーリ488、235周
– 5. ブリスコウ/ディクソン/ウェストブルック(オーストラリア/米国/イギリス)、フォードGT、235周
– 6. エドワーズ/ルハー/ウイットマー(米国/ドイツ/スイス)、BMW M6、235周
– 10. タンディ/ピレ/エストル(イギリス/フランス/フランス)、ポルシェ911 RSR、116周

GTDクラス
– 1. シーガル/ニールセン/バルザン(米国/デンマーク/スペイン)、フェラーリ488、229周
– 2. クリンクマン/カーティス/フライバーグ(ドイツ/米国/米国)、BMW M6、229周
– 3. ポッター/ゼーフリート/ラリー(米国/ドイツ/米国)、アウディR8、229周
– 4. ファルンバッハ/ジェームス/リベラス(ドイツ/イギリス/スペイン)、ポルシェ、911 GT3 R、229周
– 5. マクニール/キーン/ジャネット(米国/米国/米国)、ポルシェ、911 GT3 R、229周
– 6. ミラー/セラーズ/スノー(米国/米国/米国)、ランボルギーニ、229周

【ポイントスタンディングス】
GTLM
ドライバーズ
1. ミルナー、フェスラー、ギャビン、コレベット、72ポイント
2. バンバー、クリステンセン、マコヴィッキ、ポルシェ、62
3. アウバレン、シュペングラー、ウェルナー、BMW、60
4. マグヌッセン、グラシア、ロッケンフェラー、シボレー、56
5. フィジケラ、リゴン、ヴィランダー、フェラーリ、55
6. ピエール・グイディ、セラ、54
7. ブリスコウ、ウェストブルック、フォード、50
8. ブルデ、ハンド、ミュラー、フォード、49
9. エストル、ピレ、タンディ、ポルシェ、46

マニュファクチャラーズ
1. シボレー、70ポイント
2. ポルシェ、62
3. BMW、60
4. フェラーリ、58
5. フォード、52

チーム
1. #4 コルベット・レーシング、72ポイント
2. #912 ポルシェ・ノースアメリカ、62
3. #25 BMWチームRLL、60
4. #3 コルベット・レーシング、56
5. #62 Risiコンペティツィオーネ、55
6. #68 スクーデリア・コルサ、54
7. #67 フォード・チップ・ガナッシ・レーシング、50
8. #66 フォード・チップ・ガナッシ・レーシング、47
9. #100 BMWチームRLL、47
10. #911 ポルシェ・ノースアメリカ、46