スノーフレイク、日本企業へのAIデータクラウド提供拡大

米クラウド系データウェアハウス「Snowflake(スノーフレイク)は5月8日、日本国内の製造メーカー等に向けてAIデータクラウド「AI Data Cloud for Manufacturing」の提供を拡充といくことを明らかにした。

また今回は特に、自動車向けに特化したソリューション強化に注力するという。

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その背景には2023年4月から、製造業界でSnowflakeプラットフォームの採用が顕著に進んでいること。より具体的にデータアプリケーションの開発やデータコラボレーションの取り組みが416%の成長を見せているという。

同社では、製造業者がSnowflakeのプラットフォームを活用することで、高度な予測モデリングやAIアプリケーション施策に適しているとした。

実際、同社は目下、自動車業界独自のきめ細かなニーズに応えるため、AIデータクラウドのさらなる強化に取り組んでいる。この戦略的な投資は、デジタル変革やAIによる革新を推進する世界中の製造業者、特に自動車業界で高まる需要に応えるものだとしている。

ちなみに自動車業界が進める抜本的な変革には、「コネクテッドSDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)」、「自動運転」、「電動化」、「高度な製造(Industry 4.0)」の4つの主要なトレンドがある。

これらの進化により、自動車の開発から製造、サプライチェーン、アフターサービスまでのプロセス全体を通して膨大な量のデータが創出されている。

同社によると、Snowflakeの強力なデータ共有およびAI機能を専門パートナーのソリューションと組み合わせ、部品メーカーからOEM、卸売、販売、整備業者まで自動車のエコシステム全体が自動車開発でシームレスに連携。

製造工程を最適化し、自動車バリューチェーン全体でリアルタイムのデータインサイトを活用できるようにすると謳い、事実、主要なOEMの80%が、データやAIの取り組みでSnowflakeのプラットフォームを活用しているとした。

例えば米国最大手の中古車事業社CarMax(カーマックス/リンクは同社のオークション事業サイト)でデータ&アナリティクス・エンジニアリング担当副社長を努めるAbhi Bhatt氏は、「Snowflakeのプラットフォームにより、CarMaxは中古車市場特有の課題に対処する能力を向上させることができました。

データプラットフォームをSnowflakeで最新化することで、市場の変化に迅速に対応できる俊敏性を高め、データカバレッジを改善し、よりシームレスな顧客体験を提供できるようになりました。

Snowflakeのプラットフォームは、自動車小売業界を革新しリードし続けるためのスケーラブルなAI対応の基盤を提供します」と述べている。

またSubaru of New England(スバルニューイングランド)で最高情報・デジタル責任者副社長を努めるGuy Mitrano氏は、「Snowflakeは、Subaru of New Englandのクラウド戦略にとって重要な要素です。Snowflakeはデータ基盤の将来性を高め、より迅速でスマートな洞察を社内チームと小売業者に提供することに役立っています」と話している。

これを受けてSnowflakeで製造部門グローバル責任者を努めるTim Long氏は、「現代の自動車から生み出されるデータ量は、かつてないほど膨大になっています。

自動車関連企業がこの多量のデータを最大限活用するには、導入が用意で、バリューチェーン全体データ統合・管理が可能であり、かつ重大な意思決定をAIで支援できる信頼性の高いしリューションが不可欠です。

Snowflakeの自動車向けソリューションは、豊富な実績に基づき、業務全体のデータの統合、コネクテッドカーの取り組みの拡大、急速に変化する市場でのイノベーションの推進に必要な基盤を自動車業界に提供します」と応えている。