NTN、自動車技術展「人とくるまのテクノロジー展2017名古屋」に出展


NTN株式会社(本社:大阪府大阪市西区、代表取締役社長: 大久保 博司、以下、NTN)は、2017年6月28日(水)から30日(金)の3日間、名古屋市国際展示場(ポートメッセなごや)で開催される「人とくるまのテクノロジー展2017名古屋」に出展する。

具体的には『New Technology Transforms the Next 〜世界をなめらかにする仕事〜』をテーマに、電動モータ・アクチュエータシリーズをはじめとした自動運転や、低燃費化に対応する電動モジュール商品を展示。

加えて同社の新商品となる自動車用ULTAGE円すいころ軸受を初出展するほか、リア用軽量ドライブシャフト、EV・HEV駆動用モータ向けグリース潤滑高速深溝玉軸受、ISG搭載エンジン用可変ダンパ式オートテンショナなど、自動車の低燃費化・高効率化に向けた商品も数多く展示し、クルマの「なめらかな走りを支える」次世代の最新技術を幅広く紹介していく。

会期:2017年6月28日(水)〜30日(金)
会場:ポートメッセ名古屋
NTNブース:No.93
オフィシャルサイト:http://expo-nagoya.jsae.or.jp/ 

【主な展示商品】
トランスミッション用「超低フリクションシール付玉軸受」
シールリップのすべり接触部に、円弧状(半円筒状)の微小突起を等間隔に設けた新たな接触タイプシールを採用することで、回転トルクを従来品比で80%低減。これより非接触タイプシールに 匹敵する低トルク効果を実現した。

また回転時には、微小突起によるくさび膜効果によって、シールと内輪の摺動面の間に油膜が形成されることから、シールの引き摺りトルクを低減させている。

なお突起自体は微小なため、軸受に有害な硬質異物の侵入を防ぐことも可能となっている。

高速回転対応プーリ用軸受
保持器とシールを、回転遠心力に対応する設計としたことで、従来品比約1.3倍となる1分間/20,000回転までの数値に対応する。

また、グリースも低温特性に優れた仕様とすることで、 冷時異音の発生を抑制した。

さらに、破損の進行を抑制するグリース添加剤の採用や、軸受軌道輪の熱処理の工夫、シール形状や グリース基油、軸受の内部諸元の最適化により、低温特性を向上しながら、耐脆性はく離特性を維持、回転トルクも従来品比10%の低減を実現した。

自動車用ULTAGE円すいころ軸受
転がり疲労寿命を最大化する「円すいころ形状」の最適設計技術を新たに小形シリーズ向けに改良適用することで、従来比1.3倍の高負荷容量を実現した。

軸受定格寿命も2.5倍以上に向上。また、ころと内輪及び保持器とのすべり接触部の形状最適化により、許容回転速度が約10%向上し、世界最高水準の高負荷容量と高速回転性能を可能としている。

電動モータ・アクチュエータ
コア技術である軸受やボールねじの製品技術とモータの設計技術、車両制御のための電子制御技術とを組み合わせ、「電動モータ・アクチュエータ」としてシリーズ開発した。

この際、構成部品や諸元を 共用化し、形式やサイズにバリエーションを持たせたラインナップにより、個別設計が不要となって開発期間の短縮化が可能となった。

リア用軽量ドライブシャフト
リア用に必要な動作角度範囲での使用に限定することで、 主要部品すべてに形状最適化をはかり、コンパクト化を実現した。

加えて可能な限り肉厚を薄くした中空シャフトやコンパクトブーツを採用することで、従来のドライブシャフトに比べ、一本あたり2.2kg、約30%の軽量化を達成している。

EV・HEV駆動用モータ向けグリース潤滑高速深溝玉軸受
材料の配合と形状を工夫した樹脂製保持器を新たに採用したことで、高速回転時の遠心力による変形量を最小化。

軌道面への円滑なグリース供給を実現し、保持器と鋼球のしゅう動性向上を実現。また封入するグリースについても最適化を図り、高速回転時の潤滑不足を解消させた。

ISG搭載エンジン用可変ダンパ式オートテンショナ
オルタネータをスタータとして兼用するISGエンジンに適用 することで、始動時にベルト張力を強く、定常運転時に弱く自動調整し、始動時の安定性と走行時の低燃費を両立。アイドリングストップ採用車両のエンジン効率向上に貢献している。

紙トルクシールリング
樹脂複合材料の組成を最適化し、世界初となるシールリング側面のV字状潤滑溝の形成により、低トルク、低摩耗、低オイルリークを実現した自動車変速機用シールリングとなっている。