スーパーバイク世界選手権に、Red Bull Honda World Superbike Teamから参戦中の米国・ニッキー・ヘイデン選手(35歳)は、イタリアのイモラサーキットで開催された第5戦後に、同国リミニ近郊で自転車によるトレーニング中に、自動車との接触事故に遭遇し逝去した。
事故直後に緊急搬送され、リミニ近郊の地元病院からさらにロマーニャ州チェゼーナにあるマウリツィオ・ブファリニ病院の集中治療室に移され、医師団が懸命の治療を続けたのだが、その甲斐無く現地時間5月22日19時9分に逝去した。
この悲報を受け、本田技研工業株式会社(本社:東京都港区、社長:八郷隆弘、以下、ホンダ)は、本社1階の「Hondaウエルカムプラザ青山」でニッキー・ヘイデン選手がチャンピオンを獲得した06年のマシン「RC211V」と、実際にMotoGPレースに使用したレーシングスーツ・ヘルメットを併せて展示。
同氏の功績を称えると共に、ホンダとして心からの感謝を表した特別展示を6月23日(金)まで行っている。
ニッキー・ヘイデン選手は、2002年にAMAスーパーバイククラスに於いて史上最年少でチャンピオンを獲得した後、2003年にHondaのワークスチームであるRepsol Honda Teamから世界最高峰のMotoGPクラスにデビュー。
2005年に母国アメリカで初優勝を果たすと、翌06年には激しいタイトル争いの末、年間チャンピオンを獲得した。
2016年からは戦いの場をスーパーバイク世界選手権へと移し、この年の鈴鹿8耐にも参戦するなど、豊富なキャリアを活かしたベテランとして今後の活躍が期待されていた。
加えて、そのアグレッシブな走りとオープンな人柄でファンだけなく、同クラスの参戦選手の他、チームスタッフ。そしてライバルチーム、さらに広くフォーミュラONEレーシングを含むモータースポーツの世界からも広く愛されたライダーであった。
本田技研工業では、代表取締役社長の八郷 隆弘氏から、「ニッキー・ヘイデン選手の逝去の報に接し、大きな驚きと悲しみを感じています。
ヘイデン選手は早くからロードレース界で活躍し、2006年にはHondaのワークスライダーとしてMotoGPでタイトル獲得を果たすなど、Hondaの二輪レース活動に大きく貢献してくださいました。
アグレッシブな走りや明るい人柄は多くのファンを魅了しました。これまでのHondaライダーとしての多大な功績に感謝するとともに、ニッキー・ヘイデン選手ならびにご家族に対し、謹んで哀悼の意を表します」との声明が述べられている。