フェラーリF12 tdf、ムジェッロのフィナーリ・モンディアーリで公式デビュー


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フェラーリは10月13日、1950年代から60年代にフェラーリの名前を世界にとどろかせた伝説の耐久ロード・レース「ツール・ド・フランス」に敬意を表する新型モデル「Ferrari F12tdf」を発表した。

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このtdfというネーミングは文字通り、ツール・ド・フランスの頭文字をそのまま継承したもの。その源流は、クラシック・フェラーリ・ファンには、馴染み深い1956年型のコンペティション・モデル、「250GTベルリネッタtdf」に辿り着く。

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今回デビューを果たすことになる「Ferrari F12tdf」は、F12ベルリネッタをベースに、エンジンのパワーアップと車体各部の軽量化を施したスペシャルモデルである。

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フェラーリによると、この「Ferrari F12tdf」のためだけにformula Oneレースで用いられている燃焼効率改善システムが組み込まれているとし、トランスミッションは、デュアル・クラッチを介したショート・レシオタイプが組み込まれた。

気になるパワーユニットは、F12ベルリネッタの自然吸気V12エンジンを継承しつつ、出力はスタンダードモデルの740psから、780ps/85000rpmまでアップさており、最大トルクに関しても、スタンダードモデル70.4kg-mから一気に71.9kg−mに底上げされている。

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出力から見ると、扱い難いコンペティションモデルのような印象を与えるが、その実、動力特性はむしろ極めて扱い易く、最低限2500rpm以上の回転領域を確保していれば、ユニットが持つピークトルクの80%を発揮するという。

結果、0-100km/h 加速に於いても、その扱い易さが効果を発揮し2.9秒を難なくマーク。0-200km/h 加速では7.9秒の加速性能を実現している。

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ちなみにそのままアクセルを踏み続けられる走行環境であるなら、最高速度は340km/hに達する。環境性能面でのCO2排出量は360g/km、公式の燃費は6.5km/ℓとなっている。

これらの扱い易い、車体・動力特性もあって、「Ferrari F12tdf」のフィオラーノ・サーキットに於けるラップタイムは、F12ベルリネッタや、488GTBの1分23秒をも凌駕する1分21秒フラットとなった。

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さらに、F12ベルリネッタよりも大きなサイズの20インチタイヤには、ラ フェラーリでも使用されているワンピースタイプのブレーキ・キャリパーが奢られている。

この新しいブレーキシステムは、100km/hから0km/hまでの制動距離が30.5mと、極めてコンペティショナルかつ、ハイ・パフォーマンスなもの。極限の速さを競うレーシングシーンに於いても不足感の無いストンピングパワーを発揮する。

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また「Ferrari F12tdf」は、結果的にF12ベルリネッタよりも大きなタイヤ径を持つことから、オーバーステア傾向を打ち消すべく、4WSタイプのリア・ホイール・ステアリング・システムを備えている。

この4WSシステムは、いわゆるバーチャル・ショート・ホイールベースとして一般に知られているもので、ステアリングの舵角と速度に併せて、最適なリア・ホイールのステアを、フロントの舵角と連動しつつ自動的に与えていくもの。

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このシステムの利点は、ヘアピンなどの鋭角なターンでクイックな特性を与えられる一方で、高速コーナリングでは、到達した速度領域に合わせた舵角が与えられるため、高速でのトラクションに関しても、安定感ある姿勢を保つことができる。

なお生産台数799台の限定。公式デビューは来る11月8日、場所はムジェッロで開催のフィナーリ・モンディアーリにて果たす予定である。