BASF、米SPEのオートモーティブ・イノベーション・アワード受賞


BASF(本社:独ラインラント=プファルツ州ルートヴィッヒスハーフェン、取締役会会長兼CEO:クルト ボック、以下、BASF)は、米SPEのインターナショナル・オートモーティブ・イノベーション・アワードを獲得した。

このSPEは、米国プラスチック技術者協会(Society of Plastics Engineers)の略で、同協会主催の第47回SPE インターナショナル・オートモーティブ・イノベーション・アワードで、自動車業界、プラスチック業界で最も歴史のあるコンテストとして著名だ。

このアワードに於いてBASFは、Hutchinson Antivibration Systems社(以下Hutchinson社)及びゼネラルモーターズ社と共に「シャーシ/ハードウェア部門賞」を共同受賞した。

今受賞は、BASFのガラス繊維ポリアミド素材「Ultramid」によって開発されたGM車のパワートレイン取り付けクレビスブラケットが、騒音・振動・ハーシュネス(NVH)を改善する効果を認められたもの。

GMはキャデラックXT5など、GMの新たな中型SUVプラットフォームに使用するブラケットを設計するにあたり、BASFのUltramid(R) A3WG10 CRを使用。

これによって振動伝達率を含む機能要件、最大/最小負荷を満たす強度、疲労要件をクリア。さらにアセンブリに於いて、より柔軟な接合条件を実現する最大摂氏100度の性能を保持できたとしている。

具体的に同社は、同素材を利用して様々なパワートレインやプラットフォームの組み合わせに利用できる7つのクレビスブラケットを開発。これらのブラケットは、標準的なダイカストのアルミニウム設計と比べ、追加コストを発生させることなく、最大45%の軽量化と、減衰性能および耐腐食性の向上を実現した。

これらの成果についてHutchinson社の事業開発部門バイスプレジデント、ローラン・フリエ氏は、「Hutchinson社とBASFは協力しながらそれぞれの能力を活用して問題の解決にあたり、GMに優れたソリューションを提供することができました」と述べ、さらにBASF北米部門のパフォーマンスマテリアルズ事業本部シャーシ部門、マーケットスペシャリストであるクリストファー・コルソン氏は、「自動車業界は、コンポジット材料で軽量化を実現してNVH絶縁性を向上させることに重点を置いています。

自動車メーカーやサプライヤーは、金属ソリューションとコンポジット材料ソリューションの違いを理解し、金属製ソリューションとは異なるコンポジット材料の設計基準の分析、設定を行っています」と語っている。