愛知製鋼、「CVT用熱間鍛造プレスライン」建設着工


愛知製鋼株式会社(本社:愛知県東海市、社長:藤岡高広)は11月16日、鍛造・鋼材分野の生産プロセス改革における鍛鋼一貫モノづくりの競争力強化を目的に、鍛造リエンジ Part2として、CVT※1用 熱間鍛造プレスラインの建設に着手することを決定し、起工式を執り行った。

aichi-steel-cvt-for-hot-forging-press-line-construction-starts20151117-1知多工場における鋼材4Sリエンジ※2を着実に進める中、鍛造リエンジの取組みは、自動車の燃費向上・低コスト化のニーズにタイムリー対応するため、鍛造リエンジ Part1として本年4月に中小型車向けのクランクシャフト用鍛造プレスラインを竣工し、今回はPart2として中小型車向けに需要の拡大が予想されるCVT用鍛造品の熱間鍛造プレスラインを2ライン同時に導入し、生産能力を高めていく。

この熱間鍛造プレスラインの特徴は、国内トップクラスの高速自動鍛造を実現するとともに、最新のFIA※3炉を導入することで、鍛造品の熱処理工程をインライン化し、物流改善による生産のリードタイム短縮を図り、省エネルギー化、CO2排出量削減にも貢献していく。

今回の熱間鍛造プレスラインの導入を皮切りに、CVT用鍛造品の全製造工程での生産能力増強を行い、合わせて将来を見据えた生産設備の統廃合による再構築により、今後 需要拡大が期待されるCVTへの安定した供給とともに競争力強化を推進していく。

※1. CVT(Continuously Variable Transmission):無段変速機。変速比を連続的に変化させるトランスミッション。
※2. 4Sリエンジ=Simple 、Slim、 Short、 Straight を目指したプロセス改革
※3. FIA(Forging Isothermal Annealing):熱間鍛造時の保有エネルギーを利用した熱処理。

建設内容 :CVT用鍛造品の鍛造から熱処理工程まで一貫した高速自動鍛造ラインの新設(2ライン)
設置場所 :当社 鍛造工場内(東海市新宝町)
設備構成 :高周波加熱炉、トランスファー搬送式自動プレス、FIA炉、搬送装置(産業用ロボット)
生産品目 :CVT用鍛造品
生産能力 :約30万個/2ライン・月
着工 :’15年11月17日
稼動開始 :’17年