ヤマハ発動機、鈴鹿8耐に伝統の70周年カラーを纏って参戦

鈴鹿8耐に参戦する「#21 YAMAHA RACING TEAM」のライダーが集結

ヤマハ発動機販売(本社:東京都大田区、代表取締役社長:松岡大司)は7月3日・4日のプライベートテストで、「2025 FIM世界耐久選手権”コカ·コーラ” 鈴鹿8時間耐久ロードレース 第46回大会」に出場するホワイト&レッドのカラーリングを採用した「#21 YAMAHA RACING TEAM」の「YZF-R1」を、世界初公開した。

このカラーリングは、1964年のロードレース世界選手権で初めて使用し、1973年のWGP500初挑戦に伴い投入した「YZR500(0W20)」に採用するなど、当社レーシングマシンのシンボルカラーとなる。

同社は今年、1955年の創立から70周年を迎え、鈴鹿8耐で6年振りにファクトリーチームを復活するにあたり、チャレンジの象徴でもある伝統のカラーリングを「YZF-R1」に採用した。

デザインは1999年に発売した市販レーシングマシン「YZF-R7」のカラーリングをベースに、リデザインしたスピードブロックなどにより1990年代後半の雰囲気と新しいデザインワークを融合している。

なお、中須賀克行選手、ジャック・ミラー選手、アンドレア・ロカテッリ選手のレザースーツ、全チームスタッフのピットシャツに加え、ウィーク中はピットガレージも含め、ホワイト&レッドでトータルコーディネートする。

中須賀克行選手
「私のレース人生も長くこれまでヤマハにとっての節目に何度も立ち合い、伝統的なカラーをまとってレースに出場してきましたが、それは自分にとって大きな誇りでした。

そして今回、1999年のYZF-R7のカラーで参戦できることもやはり誇りに思いますし、このカラーに負けない結果を残していく必要があることから大きなプレッシャーも感じています。

このカラーリングについては、好きだしカッコいいですよね! 過去にも白と赤のストロボ(スピードブロック)や、黄と黒のマシンにも乗っていますが、これまでにはない感じなので、このマシンで走ることを非常に楽しみにもしています。今回も過去のファクトリー参戦した時と同様に、結果にこだわりたいと思います」

ジャック・ミラー選手
「白と赤のカラーリングで鈴鹿8耐に参戦できるということで本当にワクワクしています。これはとても名誉なことですし、特にヤマハの創立70周年という節目にこのカラーで走れるのは本当に嬉しいことです。

この伝統のカラーリングには、さまざまな意味があります。たとえば、1975年にアゴスチーニ氏がヤマハにとって初となるWGP500でのチャンピオンになったときに白と赤のマシンを使っていたのです。こんな素晴らしいカラーをまとって、鈴鹿8耐のようなレースに出られるのは、本当に大きな喜びです」

アンドレア・ロカテッリ選手
「ヤマハにとって象徴的なカラーリングを使ったマシンで鈴鹿8耐に出場できることを、本当に嬉しく思います。レースに向けて、レーシングスーツもヘルメットもすべてこのカラーで揃えて準備万端です。きっとヤマハの70周年を祝う素晴らしいレースになると思います」

吉川和多留監督
「今回のデザインベースとなっているYZF-R7は、それ以前のYZF750に続きレースで勝つためのベース車としてヤマハが開発してくれた特別な一台です。

私も開発に携わりフレーム剛性なども判断して作り上げました。初めてインジェクションを採用した車両だったこともあり、全日本のシーズン前半は苦労しましたが、後半にはまとまってチャンピオンを獲れた思い入れのあるマシンです。

この頃は、私もファクトリーライダーでしたが、もっと若い頃は、白と赤のカラーリングとストロボ(スピードブロック)を使うファクトリーに大きな憧れがあり、いつかはファクトリーに入ってチャンピオンを獲るぞと、モチベーションを高めていたことを思い出します。

そして今年はヤマハの創立70周年ということで、再び白と赤の車両で鈴鹿8耐に挑みます。チームとしては2019年以来とブランクはありますが、このヤマハ伝統のカラーに恥じないよう、しっかりとトップ争いに絡んで優勝を目指します」

#7 YAMALUBE YART YAMAHA EWC Official Teamもホワイト&レッドの「YZF-R1」で鈴鹿8耐に参戦

なおこれに合わせて、 世界耐久選手権(EWC)にレギュラー参戦する「#7 YAMALUBE YART YAMAHA EWC Official Team(YART)」も、ファクトリーチームの「#21 YAMAHA RACING TEAM(YRT)」と同様、ホワイト&レッドを採用した「YZF-R1」にて、2025年8月3日(日)に決勝が行われる「2025 FIM世界耐久選手権”コカ·コーラ” 鈴鹿8時間耐久ロードレース 第46回大会」に出場する。

マービン・フリッツ選手、カレル・ハニカ選手、ジェイソン・オハロラン選手のレザースーツ、全チームスタッフのピットシャツ、ウィーク中はピットガレージもまた、ホワイト&レッドを使用しトータルコーディネートする。

マービン・フリッツ選手
「毎年、鈴鹿8耐の走る僕たちのR1は特別なカラーリングですが、今年のR1も本当に美しく仕上がりました。きっと皆さんもワクワクすると思います。以前、今年のバイクは何色になるのかをマンディに聞いたら、“昔のヤマハR7”と教えてくれました。それですぐにピンときました。

僕は子どもの頃、スーパーバイクを見ていましたが、芳賀紀行選手の#41のマシンを覚えています。あのバイクのカラーリングはいつも特別だったのです。
そして今年、鈴鹿で同じカラーリングのR1を走らせることができるのは本当に光栄なことです。皆さん、今回は青ではなく、白と赤なので忘れないよう。応援よろしくお願いします」

カレル・ハニカ選手
「このカラーリングが大好きだし、この白と赤のカラーリングは本当に美しいですね。早くこのバイクに乗りたくてたまりません。今回はいつもと違いますが、ファンの皆さんにも気に入ってもらえるとうれしいです。

このカラーリングを見ると僕の中ではヤマハファクトリーで鈴鹿8耐やスーパーバイクを走っていた芳賀紀行選手を思い出します。だからこそ、僕たちも彼のような結果を出せるように全力で頑張りますので、ぜひ皆さん応援に来てください!」

ジェイソン・オハロラン選手
「ヤマハの創立70周年を祝う白と赤のR1に乗れることは光栄です。昔のR7を覚えていますが、本当にカッコいいデザインで、これと同じR1が鈴鹿8耐のスタートラインに並ぶのがとても楽しみです。

普段は伝統的なヤマハブルーでレースをしており、それもとても素晴らしいのですが、こうやって新たなカラーリングのバイクを用意してもらうことで、またレースが特別なものになります。

ファンの皆さんにはこのバイクを含め、鈴鹿8耐を楽しんでほしいですし、決勝ではヤマハライダー、特に#7 YARTの応援をお願いします。皆さんにお会いできることを楽しみにしています」

マンディ・カインツ監督
「鈴鹿8耐で使用するカラーリングは、本当に素晴らしいです。OW02、つまりR7こそが、26年前に私がヤマハファミリーに加わるきっかけとなったバイクです。

R7は今もオフィスに飾ってあり、そこに入るたびにR7を目にしています。そして今、同じカラーのR1が登場し最高です。私にとっては“夢のカラー”なので、これはファンの皆さんへのプレゼントであり、私へのプレゼントなんです。

私がライダーになった頃、当時のヤマハのバイクは白と赤で、この象徴的なマシンたちは憧れの存在でした。今でもその記憶は鮮明に残っていますし、当時を思い浮かべると真っ先に白と赤のカラーリングが浮かぶのです。そして私たちはこの白と赤のバイクで2回のチャンピオン(2009/2023)を獲得しています。3回目もこのカラーで達成したいと思います」