トヨタ自動車とウーブンプラネットホールディングスは10月10日、静岡県裾野市の未来型実験都市「ウーブン・シティ」の11月からの第1期計画の建築本体工事開始に向けて、工期の安全を願う神事を行った。( 坂上 賢治 )
ウーブン・シティのオープンは2024年〜2025年が目処。この目標に向け、2021年2月から造成工事が進められてきた。
10日に行われた安全祈願祭は、新型コロナの感染リスクに拝領して非公開で行われ、トヨタ自動車の桑田正規副社長やウーブンプラネットホールディングスのジェームズ・J・カフナーCEOの他、建設を担う日建設計・大林組の両社長、静岡市・裾野市の行政担当者、更に建設地域の住民代表などのステークホルダーによって執り行われた。
この神事に於いて、ウーブンプラネットのクフナーCEOは、「本日、ウーブンシティ・フェーズワンにあたる安全祈願祭を無事執り行いました。
多くの皆様のご協力のもと、コロナ禍に於いても、滞りなくプロジェクトを進めてくる事が出来ました。この活動に後押し頂いている裾野市・地域の皆さまなど、全てのステークホルダーの方々へ、ここに改めて感謝申し上げます。
ウーブン・シティはモビリティのためのテストコースです。トヨタがテストコースでクルマをテストするように、ウーブン・シティでも改善を重ねながら、〝未来の当たり前〟になるような新しいモノやサービスや仕組みなどを発明していく実証実験の街です。
裾野市のウーブン・シティに於ける実証を通じて、新たに誕生していくであろうヒトを中心とした新しい価値は、世界へ、そして未来へと羽ばたいていきます。それはいずれ、トヨタが目指す〝幸せの量産〟に繋がっていくと信じています。
トヨタはこれまで〝地域の皆様から愛され頼りにされる、この町いちばんの会社になりたい〟という想いを持ち続けてきました。その想いを下敷きにウーブン・シティでも、この理想を決して忘れず、地域の皆様と共に、未来に向けた実証実験の場づくりに取り組んで参りたいと思います」とコメントした。
なお開設されるウーブン・シティにはかつての2020年1月6日、米国ネバダ州ラスベガスでのCES2020の壇上でトヨタ自動車・豊田章男社長が語って以降の計画に沿って、まずは高齢者や子育て世代の家族、発明家など、およそ360人が居住。
また将来的には、トヨタの従業員を含む2000人以上の人々が暮らし、自動運転を筆頭とした物流改革。食・農業などの実証実験などを中核に、温室効果ガスをゼロにするカーボンンニュートラル社会の実現を目指すとしている。