MINIクロスオーバー刷新。BMWの技術を導入し、ハイブリッド&クリーンディーゼル車投入


総合出力224PSの新世代クリーン・ディーゼル・エンジン搭載により約 37% 向上の燃料消費率 3km/L を実現

ビー・エム・ダブリュー株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:ペーター・クロンシュナーブル、以下BMW)は2月23日、東京お台場の「BMW GROUP Tokyo Bay」にてプレミアム・コンパクト・セグメントSAV「新型MINIクロスオーバー」の報道発表会を実施。来る3月2日より全国のMINI正規ディーラーで販売を開始すると発表した。なおこの販売開始日は、同社自らが制定した「ミニの日」となっている。

https://www.youtube.com/watch?v=VV7DaBwMgkU

今回刷新となった「MINIクロスオーバー」は、MINI 初となるプレミアム・コンパクト SAV (スポーツ・アクティビティ・ビークル)としてフルモデル・チェンジを果たしたと述べている。

ボディ並びに搭載されるパワーユニット共に完全に刷新されたもので、衝突回避、被害軽減ブレーキなどの先進機能を標準で装備。ラインナップには、最大約40kmのEV走行が可能と云うMINIブランド初のハイブリッド車も加わっている。

具体的な搭載エンジンタイプは、排気量1,995ccで最高出力150PSから190PSの最高出力を発揮するクリーン・ディーゼル・エンジンと、排気量1,499ccで総合出力224PS(165kW)を発揮する直列3気筒ツインターボ・ガソリン・エンジン+電動モーターを組み合わせたハイブリッド型の2タイプ。計3種のユニットが用意されている。

なおハイブリッドユニット搭載車は、前輪をガソリンエンジンで、後輪が電動モーターで駆動されるタイプで、後輪のみの完全なEVユニットだけでの走行も可能なもの。この場合の最高速度は125km/hで、最大走行距離は先の通り約40kmとなっている。

また搭載ユニットによって、日本国内への投入タイミングが異なっており、注目の新世代ハイブリッド・モデルである「MINI Cooper S E Crossover」の納車開始は、今年の第二四半期頃を目処としていると云う。

報道発表会の壇上に於いて、ビー・エム・ダブリュー株式会社・MINIディビジョン本部長のフランソワ・ロカ氏は、「MINIクロスオーバーは2011年にMINIの4番目のモデルとして、それまでのMINIモデル・ラインアップからは一線を画すSAVモデルとして誕生しました。

その後、2014年には一部改良を加えると共に、ラインアップの見直しを行ない、当時に於いてはMINI初となるクリーン・ディーゼル・エンジン搭載車がラインアップに加わりました。

そして今回のフルモデル・チェンジに於いては、MINIブランド車の販売台数拡大に伴い、お客様が求める新世代のMINIを目指してデザインの刷新、車両各部の質感をいっそう向上させた素材を採用。

新たなプレミアム・コンパクト・セグメントに相応しい豊かなインテリア。ユーティリティスペースの拡大に加え、機能性の大幅な向上により今回、MINI初のプレミアム・コンパクトSAVとして、MINIクロスオーバーは生まれ変わりました」と宣言した。

加えてフランソワ・ロカ氏は、「今回、新型MINIクロスオーバーのリリースにあたり、まずはクリーン・ディーゼル・エンジン搭載モデルのみで販売を開始し、本年秋頃にはMINI初の新世代ハイブリッド・モデルをラインアップに追加いたします。

このモデルの投入でラインアップ全てに於いて、次世代自動車のパワートレインを採用する事になり、MINIがサステイナブルなブランドであることを具現化しました。

また新世代のクリーン・ディーゼル・エンジン搭載モデルは、先代モデルと比べ燃費を約37%向上させ、燃料消費率は21.3km/Lを達成しました。

加えてプレミアム・コンパクトSAV初となる新世代ハイブリッド・モデルMINI Cooper S E Crossover ALL4(クーパー・エス・イー・クロスオーバー・オールフォー)は、大容量バッテリーと高出力電気モーターにより、最高速度125km/h、最長約40kmまで、EV走行が可能になります」と語った。

販売モデルラインナップは具体的には以下の通りとなる。

モデル:MINI Cooper S E Crossover ALL4
パワーユニット:新世代ハイブリッド・システム
希望小売価格:(8%消費税込)¥ 4,790,000

モデル:MINI Cooper D Crossover
パワーユニット:クリーン・ディーゼル・エンジン
希望小売価格(8%消費税込):¥ 3,860,000

モデル:MINI Cooper D Crossover ALL4
パワーユニット:クリーン・ディーゼル・エンジン
希望小売価格(8%消費税込):¥ 4,140,000

モデル:MINI Cooper SD Crossover ALL4
パワーユニット:クリーン・ディーゼル・エンジン
希望小売価格(8%消費税込):¥ 4,830,000

スタイリング・機能等の特徴は以下の通り。

エクステリア&インテリアデザイン
エクステリア・デザインでは、MINIらしいデザイン・エレメントを採用しつつ、特徴的なショルダーラインのデザインやヘッドライトのスクエアなデザイン等により力強さを表現。

先代モデルと比べ、全長を195mm、全幅を30mm、全高を45mm拡大したボディ・サイズにより、SAVらしい迫力を備えている。

インテリア・デザインに於いては、MINIらしい円形デザインをモチーフとして採用しながら、クローム仕上げをふんだんに取り入れ、いっそう上質な空間に仕上げた。

さらに、ステッチなどの細部のデザインにもこだわったレザー・シートや、メモリー機能付き電動フロント・シートの採用により、プレミアム・コンパクトSAVに相応しいインテリアとした。

新世代クリーン・ディーゼル・エンジン
「MINI Cooper D Crossover」及び、「MINI Cooper D Crossover ALL4」には、最高出力150PS(110kw)、最大トルク330Nmを発揮する高効率な2.0リッター4気筒のMINIツインパワー・ターボ・ディーゼル・エンジンが装備され、8速オートマチック・トランスミッションとの組み合わせにより、燃料消費率は21.3km/Lとなっている。

クリーンディーゼルユニット搭載車の最高峰モデルとなる「MINI Cooper SD Crossover ALL4」には、最高出力190PS(140kw)、最大トルク400Nmを発揮する高効率な2.0リッター4気筒のMINIツインパワー・ターボ・ディーゼル・エンジンが装備され、8速オートマチック・トランスミッションとの組み合わせにより、燃料消費率は20.8km/Lとなっている。

以上、新型MINIクロスオーバーの全てのモデルは、ポスト新長期規制をクリアした「クリーン・ディーゼル自動車」としてエコカー減税対象モデルとなり、自動車取得税および重量税が100%減税、翌年度の自動車税が75%減税となる。

新世代ハイブリッド・モデル搭載車を追加
MINI初のハイブリッドユニット搭載車となる「MINI Cooper S E Crossover ALL4」は、最高出力136PS(100kw)、最大トルク220Nmを発揮する3気筒1.5LのMINIツインパワー・ターボ・ガソリン・エンジンに、最大出力88PS(65kw)、最大トルク165Nmの電気モーターが組み合わされた4輪駆動の新世代ハイブリッド・モデルとなっている。

このパワーユニットに6速オートマチック・トランスミッションが組み合わされ、ガソリン・エンジンで前輪を。

電気モーターで後輪を駆動し、悪路での走破性のみならず、停止状態からの加速性能、高速走行時の安定した動力伝達、高い効率を実現している。

後部座席の下には、電気モーターを駆動する電池容量7.6kWhのリチウム・イオン・バッテリーが収納されており、200V電源にて、空の状態から約3時間での満充電が可能だ。

ドライビング・ダイナミクス
新開発のシャシーは、トレッド、および、ホイールベースが拡大された。

「MINI Cooper D Crossover ALL4」および「MINI Cooper SD Crossover ALL4」には、新開発のフルタイム四輪駆動システム「MINI ALL4」が装備され、あらゆる路面での安定性と悪路の走破性を高め、SAVとしての機能性を高めた。

ユーティリティ機能では、従来モデルに比べボディがわずかに拡大したことからリア・シートを中心に室内空間が拡大され、快適性が飛躍的に高められた。

リアのバックレストは40:20:40分割可倒式とし、トランク・スペースと快適性を最適化させるため3度のバックレストの角度調整が可能とした。

トランク容量は先代モデルよりも100リットル拡大させた450リットルとなった。さらに搭載された機能部位は以下の通りとなる。

ピクニック・ベンチ
キャンプ時など、ラゲッジ・スペース後端に腰掛けアウトドアを満喫する際ベンチの役割を果たすピクニックベンチが搭載されている。またこれは使用しない場合は、折り畳んでラゲッジ・スペース下部に収納することが可能だ。

オ-トマチック・テールゲート・オペレーションのイージー・オープナー機能
荷物等により両手がふさがっていて、手による操作が困難な時等に、足を車両の下に出すことにより、リアのトランク・リッドを開ける事を可能としている。なお同じ操作で、閉める事もできる。

その他、運転支援システムのアクティブ・クルーズ・コントロール、前車接近警告機能、衝突回避・被害軽減ブレーキを標準装備。

さらに、ヘッドアップ・ディスプレイやパーキング・アシストをオプション装着可能とし、標準装備のナビゲーション・システムは、手元のMINIコントローラーでの操作に加え、新開発のタッチ・パネル機能を装備した。

また、フロント・アームレスト内に設置のホルダーには、Qi規格対応機器を置くだけで配線を接続することなく、ワイヤレスでの充電が可能なワイヤレス・チャージングをオプションとして用意している。

主な車両諸元
MINI Cooper D Crossover
全長4,315mm、全幅1,820mm、全高1,595mm、ホイールベース2,670mm、車両重量1,540kg、車両総重量1,815kg、排気量1,995cc、直列4気筒クリーン・ディーゼル・エンジン、最高出力150PS(110kw)/4,000rpm、最大トルク330Nm/1,750-2,750rpm、燃料消費率2km/L。

MINI Cooper D Crossover ALL4
全長4,315mm、全幅1,820mm、全高1,595mm、ホイールベース2,670mm、車両重量1,610kg、車両総重量1,885kg、排気量1,995cc、直列4気筒クリーン・ディーゼル・エンジン、最高出力150PS(110kw)/4,000rpm、最大トルク330Nm/1,750-2,750rpm、燃料消費率3km/L。

MINI Cooper SD Crossover ALL4
全長4,315mm、全幅1,820mm、全高1,595mm、ホイールベース2,670mm、車両重量1,630kg、車両総重量1,905kg、排気量1,995cc、直列4気筒クリーン・ディーゼル・エンジン、最高出力190PS(140kw)/4,000rpm、最大トルク400Nm/1,750-2,500rpm、燃料消費率8km/L。

MINI Cooper S E Crossover ALL4
排気量1,499cc、直列3気筒ガソリン・エンジン、最高エンジン出力136PS(100kw)/4,400rpm、最大エンジン・トルク220Nm/0-3,000rpm、リチウム・イオン電池容量6kWh、電気モーター出力88PS(65kW)、電気モーター・トルク165Nm、総合出力224PS(165kW)、EV走行(最高速度125km/h、最大約40km)
※MINI Cooper S E Crossover ALL4は、ヨーロッパ仕様値。