KDDI、無線局免許不要の無線通信規格を利用し郊外や地下などでIoT事業の実現を目指す


河川や山、農場、ビルの地下などさまざまな分野での応用が可能

KDDI株式会社(代表取締役社長:田中孝司、本社:東京都千代田区、以下 KDDI)は2017年1月より、省電力かつ広域なエリアカバレッジを実現するIoT向け通信技術Low Power Wide Areaネットワークの一つである「LoRaWAN (TM)」に対応した、「LoRa PoC(PoCはProof Of Conceptの略で、検証試験のこと)キット」の提供を開始する。

この「LoRaWAN (TM)」は、世界の半導体メーカーや機器メーカーなどからなる「LoRa Alliance」が策定した、920MHz帯などの無線局免許が不要な周波数帯を利用した無線通信規格である。

省電力かつ広範囲に通信できる特長を持ち、従来と比較して電源の確保が難しい場所や、電波の届きにくい場所でも利用することができる。

今後は、「LoRaWAN (TM)」を活用することで、河川や山、農場などの環境・農業分野で幅広く利用できるほか、ビルの地下やさまざまな施設の敷地内でも利用が広がるため、新たなIoTビジネスが生まれることが期待される。

「LoRa PoCキット」は、株式会社ソラコム (本社: 東京都世田谷区、代表取締役社長: 玉川 憲) が開発したシステムと、KDDIのIoT向け回線サービス「KDDI IoTコネクト Air」を連携させた法人用の検証キット。

法人顧客の要望の場所に合わせてLoRaゲートウェイを設置し、「LoRaWAN (TM)」によるエリアを構築することができるほか、LoRa端末の管理や運用、アプリケーションサーバーの利用が可能なため、すぐに「LoRaWAN (TM)」を活用したビジネス環境が構築できる。

なお、別途KDDIが用意しているIoTクラウドサービス「KDDI IoTクラウド Creator」の利用で、義業規模・内容に応じた独自のアプリケーションサーバーの開発も可能としている。

1.「LoRa PoCキット」提供内容
提供内容:
LoRaゲートウェイ (屋内用または屋外用いずれか1台)
LoRa端末 (10台)
「KDDI IoTコネクト Air」対応ルーター (1台)
「KDDI IoTコネクト Air」通信費 (6カ月分)
「LoRa端末」「LoRaゲートウェイ」の管理コンソール利用料 (6カ月分)
サポート費用 (問い合わせ対応/6カ月)
価格:120万円
※アプリケーションサーバー開発支援は個別見積

2.システム概要図

3.提供開始時期
2017年1月 (予定)