ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:Dr.オリバー・ブルーメ)はパリモーターショーに於いて、パナメーラ 4 E-ハイブリッドのワールドプレミアを実施した。
ポルシェAG社長のオリバー・ブルーメ氏は、登壇と同時にアンヴェールされた新型パナメーラのプラグイン ハイブリッドモデルを紹介し、同車はラグジュアリーセダンのセグメントの中でも特に高い快適性と効率性を誇ると述べた。
同じくパリにて初披露された911 GT3 Cupは、世界中で最も市販台数の多いレーシングカーの最新モデルである。
新型911 GT3 Cupは新開発の水平対向6気筒4リッター直噴エンジンを搭載し、最高出力は485psに達っする。なおパナメーラ 4 E-ハイブリッドはV6ツインターボの2.9リッターエンジンと電気モーターの組み合わせにより、462psを発生する。
先のオリバー・ブルーメ氏は、パナメーラ 4 E-ハイブリッドの完成度に対して、「この新しいモデルはデザインとテクノロジーにおいて革命を起こす真のラグジュアリーサルーンです。
さらに911のアイデンティティとスーパースポーツカーである918スパイダー、そしてハイブリッドレーシングカーの919ハイブリッドの遺伝子を持つことは、ポルシェファンの皆様に間違いなくご理解いただけると思っています」とコメントした。
そんなパナメーラ 4 E-ハイブリッドは、搭載される蓄電セルの技術が進化したことで容量の拡大に成功。
このリチウムイオンバッテリーにより、電気モーターのみで50km走行可能(新欧州ドライビングサイクル:NEDC)になった。NEDCによる燃料消費量は2.5リッター/100km、プラグイン ハイブリッドモデルの効率性の目安となる電力使用量は15.9 kWh/100 kmとなり、CO2排出量は56g/kmである。
それでいて最高速度は278km/hに到達し、最大トルクはシステム全体で700Nmを絞り出す。この4WDの4ドアハイブリッドスポーツカーの0-100km/h加速時間は、僅か4.6秒となっている。
そんなパナメーラ 4 E-ハイブリッドのパフォーマンスは、偶然の産物ではない。搭載されたハイブリッドストラテジーは918スパイダーのそれをベースにしている。
330ps/450Nmを発生する2.9リッターV6ツインターボエンジンと組み合わされる136ps(100kW)/400Nm の電気モーターは、918スパイダーと同様に、ドライバーがアクセルペダルを踏んだ瞬間からパワーを生み出す。
一方、世界で最も市販台数の多いレーシングカー911 GT3 Cupは、世界中でポルシェが主催するワンメイクシリーズ用競技車両としてポルシェ モータースポーツにより開発された次世代のGTレーシングカーである。
車重僅か1,200kgのシングルシーターは吸気側および排気側の可変カムシャフトコントロールを備えた4リッター水平対向エンジンを搭載し、最高出力は485psに達っする。なおフロントとリアに加えられた新たなエアロダイナミクスはトラクションの増加とラップタイムの短縮に寄与する。
911 GT3 Cupの生産は1998年にスタートし、これまでにタイプ996、997、991の合計で3,032台となった。このシュトゥットガルト生まれのポルシェ ワンメイク用レーシングカーは世界で最も多く生産されたGTレーシングカーでもあるのだ。