マツダ、新世代車両運動制御技術「SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICS」を発表


第一弾として「G-ベクタリング コントロール」を開発、「マツダ アクセラ」から順次搭載

マツダ株式会社(本社:広島県安芸郡府中町、社長:小飼雅道 以下、マツダ)は、新世代車両運動制御技術「スカイアクティブ ビークル ダイナミクス(SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICS)」を発表し、その第一弾として「G-ベクタリング コントロール(G-Vectoring Control、以下GVC)」を新開発した。

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https://www.youtube.com/watch?v=v01FxMjE1b8

マツダでは、この「GVC」技術を、7月14日発売の「マツダ アクセラ」から順次、すべての新世代商品に搭載していく予定としている。

この「SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICS」は、マツダの新世代技術「SKYACTIV TECHNOLOGY」のひとつとして同社が新たに発表したもの。

具体的には、これまでエンジン技術、トランスミッション技術、ボディ技術、シャシー技術など個々に開発チーム毎にSKYACTIV技術を磨き、これらの技術を最終的に1台のクルマに盛り込んでいくというクルマ造りを廃止する。

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今後は、個々に磨かれた技術群を出来上がった1台のクルマに組み込む前段階で、個々車体毎に異なる重心位置・駆動輪・前後荷重等の車両毎に異なる運動バランスに合わせ、様々な走行環境下に於ける過度特性を、統合的に制御していくクルマ造りに移っていく。

いわば既存の方法では、「体系毎に出来上がったスーツに、個々のオプション機能を追加付与する形で製品価値を高めていた」のに対して、今後は「オーダースーツに近い造り方」変わる。

本来クルマは、車体サイズや骨格構造、駆動スタイル、運動性、ユーザーから求められる使い勝手などを前提に、車両毎に求められる乗り心地や操縦性などの「製品価値」は本来異なっている。

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従って、マイナーチェンジを含む車両設計の初期段階に於いて、「SKYACTIV TECHNOLOGY」機能を積極的に織り込んでいき、マツダが狙う「人馬一体」の走行価値をさらに1段階上位に高めていくというもの。

そうしたなか、「SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICS」の第一弾である「GVC」は、「エンジンの動力特性を用いてシャシー性能を高める」という発想に加え、人間中心の開発哲学に基づいて開発されたと云う。

これは、ハンドル操作に応じてエンジンの駆動トルクを変化させることで、これまで別々に制御されていた車両の横方向と前後方向の加速度(G)を統合的にコントロールし、四輪への接地荷重を最適化してスムーズで効率的な車両挙動を実現する世界初*の制御技術となる。

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これによってタイヤの接地荷重状態の最適化が果たされ、車両がよりドライバーの意図通りに動くようになる。結果、無意識のものも含めたハンドルの修正操作が減少。接地性向上による運転の楽しさや安心感が高まるとしている。

また、乗員にかかる加速度(G)の変化がよりスムーズになるため、体の揺れが減り、乗り心地も改善する。さらに、雨の日や雪道などの滑りやすい路面での車両の操縦性と安定性も高まる。

「GVC」は、ドライバーの運転技量によらず、低速からの日常走行、高速走行、ワインディング走行や緊急回避時など、幅広い走行シーンで一貫した効果を発揮する。

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また、緻密に駆動トルクをコントロールできるSKYACTIVエンジンと、理想的な車両挙動を実現できるSKYACTIVシャシーの搭載モデルであれば、駆動方式やセグメントによらず様々なモデルに展開することが可能な汎用性の高い技術でもある。

マツダでは、G-ベクタリング コントロール(G-Vectoring Control、以下GVC)の新搭載に際して、「今後も、人間中心の開発哲学に基づいて『人馬一体』の走行性能に磨きをかけることで、お客様の人生を輝かせ、お客様との間に特別な絆を持ったブランドになることを目指してまいります」と述べている。* 2016年6月現在の量産車として マツダ調べ