仏・ヴァレオ(本社:フランス・パリ、CEO:ジャック・アシェンブロワ /Jacques Aschenbroich)は、2016年5月25日(水)から27日(金)までパシフィコ横浜・展示ホールにて開催される「自動車技術展:人とくるまのテクノロジー展2016」に於いて、CO2 排出量の削減と直観的ドライビングに貢献するヴァレオグループの最新技術を展示する。
例えば、その技術の一端である障害物を検知し、自動緊急ブレーキに活用可能な「ソリッド・ステートLiDARセンサー」は、今回が世界初展示となる。
また安全性と、さらなる接続性をもたらす「次世代コックピット・コンセプトValeo Mobius™ 2」、遠隔操作で霜取り・虫汚れ除去ができる「ワイパーシステムRemote Clean4U™」等、日本初登場の技術が複数登場する。
また、併せて2016年のPACEアワードを受賞した「電動スーパーチャージャー48V」、「ベルト駆動式スタータージェネレーターiBSG 48V」などから構成される新しい48V e4Boostパワートレインシステムも展示していくと云う。以下ではその展示技術の一端を示していく。
ソリッド・ステートLiDAR
ヴァレオの運転・駐車支援製品に廉価なソリッド・ステートLiDARが加わった。ソリッド・ステートLiDARは、機械的な可動部分をなくし価格競争力を高めたLiDARである。
独自開発のレシーバーASICと、16個の独立した検知部をもつセンサーは、クラス最高レベルの検知能力を発揮し、道路の端にいる歩行者、自転車、バイク、自動車も検知することができる。
光学的に最適化されたシステムにより、検知可能距離は約100mと、このクラスで最長レベルとしている。
視野角を簡単に調整できるため、自動緊急ブレーキ(AEB)、左折巻き込み防止(商用車用)などさまざまな機能に活用でき、渋滞時の追従機能や自動駐車などの自動運転機能にも貢献する。
このセンサーは、夜や暗い場所でも、雨や霧などの悪天候でも機能する。このソリッド・ステートLiDARは、先進的な検知と自動測距のスペシャリストであるLeddarTech社と共同で開発され、2018年から量産が開始される見込みだ。
Valeo Mobius 2
次世代コックピット・コンセプト Valeo Mobius™ 2は、ダッシュボード上にさまざまなイノベーションを組み合わせて搭載し、ドライバーが自動運転からマニュアル運転へとスムーズかつ安全に移行できるようサポートするシステムである。自動運転中に使用できるさまざまな新しいサービスも提案していく。
Valeo Remote Clean4U
Remote Clean4U™は、スマートフォンのアプリケーションを起動して、遠隔操作でフロントガラスの霜取りと虫汚れ除去を行うことができるシステムである。
霜取り機能は90秒かからずにフロントガラスの霜を解凍し、虫汚れ除去機能では、フロントガラスに張り付いた虫汚れを短時間で洗浄除去する。
48V e4Boost パワートレインシステム
電動スーパーチャージャー
今回、ヴァレオは、装いを新たにした48V e4Boost パワートレインシステムを出展していく。
具体的には、エンジン性能を高めながら燃料消費とCO2の排出量を削減するシステムで、48V e4Boostソリューションは、2016オートモーティブニュース PACE アワードを受賞した電動スーパーチャージャー48Vと、ベルト駆動式スタータージェネレーター iBSG 48Vで構成されており、ブレーキからの回生エネルギーを最大限回収し、48Vのバッテリーに蓄電していく。
ベルト駆動式スタータージェネレーター48V iBSG
上記で蓄電したエネルギーは、エンジンにより大きなトルクを提供したり、インギア加速を向上したり、車両エネルギーマネージメントの最適化に再利用される。
これらのメリットにより、ヴァレオの48V e4Boostパワートレインシステムはカーメーカーにとって有効な選択肢となる。
水冷コンデンサー
ヴァレオのエアコン用水冷コンデンサーは、高温と低温のループを持つサーマルマネージメント構造の中に置かれる。そしてこの水冷コンデンサーは、水冷インタークーラーに加えてこの構造を構成する。
この革新的な水冷コンデンサーは、空気の代わりにクーラントを用いてフロンガスを冷却するもの。
従来の空冷コンデンサーに比べ、エアコンシステムにおけるコンプレッサーの過渡期の圧力上昇を低減できるため、効率が向上する。水冷コンデンサーは、2016オートモーティブニュース PACE アワードを受賞し、BMWの新型3シリーズのガソリン車に搭載されている。
ヴァレオグループ
自動車部品サプライヤーであるヴァレオは、CO2 排出量の削減と直観的なドライビングの発展に貢献する革新的な製品とシステムを提供する。
2015年度のヴァレオグループの売上高は約145億ユーロであり、OEM売上の10%以上を研究開発に投資した。
ヴァレオは、30カ国に134カ所の工場、17カ所の研究センター、35カ所の開発センター、15カ所の物流センターを構え、約82,800人の従業員を擁している。ヴァレオはパリ証券取引所に上場しており、CAC40指数に採用されている。
日本におけるヴァレオグループ
ヴァレオの日本における歩みは、1985年12月の日本法人設立から始まった。現在、(株)ヴァレオジャパン、ヴァレオユニシアトランスミッション(株)からなる日本のヴァレオグループ2社は、日本国内に9カ所の生産拠点、3カ所の研究開発センターを構え、約2,800人の従業員を擁している。
また、ヴァレオは自動車用ランプ事業において市光工業(株)と事業提携し、日本におけるアフターマーケット製品の販売においてPIAA(株)とビジネスパートナーシップを締結している。