スーパーGT第6戦菅生・RAYBRIG NSX CONCEPT-GTが逆転初勝利


2015 AUTOBACS SUPER GT第6戦「SUGO GT 300km RACE」の決勝レースが9月20日、宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。

GT500クラスはNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴選手/伊沢拓也選手)が今季初勝利。GT300クラスはNo.25 Vivac 86 MC(土屋武士選手/松井孝允選手)が初優勝となった。

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外気温26度、路面温度38度のドライコンディションのなか、決勝レースのスタートが切られ、オープニングラップは、No.46 S Road MOLA GT-R(本山哲選手)が首位を独走。

2番手は、No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴選手)3番手は、No.64 Epson NSX CONCEPT-GT(ベルトラン・バゲット選手)、以下、No.37 KeePer TOM’S RC F(アンドレア・カルダレッリ選手)、No.24 D’station ADVAN GT-R(ミハエル・クルム選手)、No.6 ENEOS SUSTINA RC F(大嶋和也選手)、No.19 WedsSport ADVAN RC F(関口雄飛選手)、No.15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT(オリバー・ターベイ選手)と続く。

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序盤、No.38 ZENT CERUMO RC F(立川祐路選手)と、No.39 DENSO KOBELCO SARD RC F(平手晃平選手)とのドッグファイトが過熱。

イン側に押し出されたNo.39 DENSO KOBELCO SARD RC F(平手選手)がコントロールを失って、コース上にストップしたことでセーフティカーが入る。

セーフティカーがコースアウトした後、ピットストップの混乱を経た中盤、No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(伊沢拓也選手)が、No.46 S Road MOLA GT-R(柳田真孝選手)を1コーナーで抜き首位に立つ。

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抜かれたNo.46 S Road MOLA GT-R(柳田真孝選手)もひるまず、No.46 S Road MOLA GT-R(柳田真孝選手)に追いすがるのだが、最終周回で、2.6秒差のマージンを残したままNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTが今季初優勝。3位は、No.24 D’station ADVAN GT-R(ミハエル・クルム/佐々木大樹)となった。

ドライバーズランキングは、No.12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)がトップ。No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴選手/伊沢拓也選手)2ポイント差で2位。No.46 本山/柳田組と、No.38 立川/石浦宏明組がトップと6ポイント差の同点3位となっている。

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GT300は、オープニングラップでNo.55 ARTA CR-Z GT(高木真一選手)が首位。以下No.25 Vivac 86 MC(松井孝允選手)、No.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀選手)、No.18 UPGARAGE BANDOH 86(中山友貴選手)、No.88 マネパランボルギーニGT3(佐藤公哉選手)の順でレースがスタート。

序盤、No.25 Vivac 86 MC(松井孝允選手)が、No.55 ARTA CR-Z GT(高木真一選手)を抜き逆転。

レース中盤には、土屋武士選手のドライブにスイッチしたNo.25 Vivac 86 MCが、この時点で2番手を走るNo.88 マネパランボルギーニGT3(織戸学選手)を引き離し独走状態となった。

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そのまま同車がレースをリードをしたままフィニッシュして初優勝。2位はNo.31 TOYOTA apr PRIUS GT、3位はNo.11 GAINER TANAX SLSとなった。

【GT500 Class】
No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT
「伊沢選手ががんばってくれたから勝てた」
山本 尚貴
スタートしてからなかなかペースが上がらず、前を走る46号車が速かったので、正直なところ、優勝は厳しいと思っていました。

それでも、とにかく、しっかりと伊沢(拓也)選手にバトンを繋ごうと思って走りました。そんな状況の中、アクシデントでセーフティカーが入ったことで、気持ちがリセットできました。

今回は(後半を走った)伊沢選手ががんばってくれたから勝てたのだと思いますし、(交代してピットで)それを見ているのはほんの少し辛かったです。伊沢選手とは長い付き合いになりますが、またタッグを組むことができ(2010〜2012年にこのチームで組んでいた)、ようやく一緒に優勝することができて、よかったと思います。

チームとHonda、みんなに感謝したいと思いますし、応援してくれているファンの皆さんにも感謝したいと思います。

また、今回のレースを終えて、ランキング2位に上がったとのことなので、ちょっとびっくりしています。ただ、今回の優勝で次の第7戦ではハンディが大きくなるので、次のオートポリス戦はちょっと厳しい戦いになるでしょう。できれば雨が降るといいなと思います。とは言うものの、ドライでもいいレースをしたいと思います。ぜひ、また優勝したいです。

「チャンピオン獲得という気持ちで残りを戦いたい」
伊沢 拓也
SUGOでは事前のテストで良い感触を得ていたので、今回のレースは行けるのではないかと思っていました。しかし、予選でトップを獲れなかったのは悔しかったです。決勝レースは山本(尚貴)選手が2位でバトンをつないでくれたので、そのポジションをひとつ上に上げようと思って走りました。

タイヤのピックアップ(タイヤ表面にタイヤかすが付着し、振動やペースダウンに繋がる)については、走り始めからずっとあって、残り50周はハードタイヤで走るしかないと思っていました。

本当は(前半の)山本選手と同じ(特性の)タイヤで走りたかったのですが、ちょっと難しかったですね。ピットインでのタイヤ交換もうまくいきましたし、クルマ、タイヤ、ドライバーとすべてのパフォーマンスを出すことができたからこそ、この結果が残せたのだと思います。

次のオートポリスはウェイトハンディという点でいうと、(車両重量として)マックスになるので、タイヤをはじめ、いろいろな点で厳しい状況になると思います。しかし、そういう状況でも“今年こそチャンピオン獲得”という気持ちで、残り2戦をがんばって戦いたいと思います。

【GT300 Class】
No.25 Vivac 86 MC
「うれしすぎて引退しようかと思ったくらい」
土屋 武士
今回のチェッカーは今まで味わったことのない感覚でした。とにかく、うれしかったです。うれしすぎて、ドライバーを引退しようかと思ったくらいです(笑)。

コンビを組む(松井)孝允はもう10年ぐらいの付き合いになりますが、こういう日が来ることをずっと夢見ていました。今回は孝允が勝利を持ってきてくれました。マザーシャシーは(デビュー年だけに)まだトラブルだらけですが、仲間と一緒に、みんなでがんばってやってきたことがこの優勝につながったのだと思います。

この86は勝手にシフトアップしてしまうというトラブルがずっとあるのですが、次のレースまでにはそれを解決したいと思っています。あと、次のオートポリス戦までに少しインターバルがあるので、少し体を休めたいです。

また、このチームとしてのもうひとつのテーマとして、「松井孝允を育てる」ということもあるので、それについても進めていきたいと思っています。

「マザーシャシーの86がSUGOのコースに合っていた」
松井 孝允
今年SUPER GTに初めて出て、こうして優勝することができて、本当にうれしいです。僕たちが乗っているマザーシャシーの86がこのSUGOのコースに合っていて、この結果を得ることができました。

ヨコハマのタイヤもよかったですし、スタッフのがんばりもあって、クルマの状況も良かったです。
実はスタートから無線のトラブルがあったり、タイヤのピックアップが厳しかったりと難しい部分もありましたが、なんとか優勝することができました。

次のオートポリスではウェイトハンディが厳しくなるのですが、マザーシャシーの僕たちのマシンにとってはストレートが厳しくなってくると思います。それでもオートポリスのレイアウトならしっかりと戦えるのではないかと思います。

上りのセクションは厳しそうですが、コースレイアウトとしては合っているのではないかと思いますから。残り2戦、をチーム、そして土屋選手と力を合わせて、がんばりたいです。