日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:西川 廣人)は4月19日、上海モーターショー2017にて、中国の顧客層に対して中国初公開となる小型SUV「キックス」、ピックアップトラック「ナバラ」、コンセプトカー「Vmotion 2.0」を出展した他、「エクストレイル」マイナーチェンジモデルも展示した。
これらのモデルは、中国市場に対して、日産のビジョンであるニッサン インテリジェント モビリティを示しつつ、運転をより楽しいものにしていくことを表現するために出展された。
日産のグローバルマーケティング&セールス担当副社長であるダニエレ スキラッチ氏は、「我々は『Vmotion 2.0』と新型車3モデルをグローバルに影響力の高い上海モーターショーでご披露できることを誇りに思います。
今回発表した『キックス』、『ナバラ』、『エクストレイル』は、中国の多様なお客さまのニーズに応えるとともに、日産のビジョンであるニッサン インテリジェント モビリティの取り組みの一端を示すものです」と述べた。
なお主な出展各車両の概要は以下の通り
キックス
日産は「キックス」を中国市場へ初めて投入し、成長するSUVセグメントのラインアップを強化した。
「キックス」は、フレッシュで若々しいデザインを取り入れ、エントリーSUVセグメントに変革を起こすモデルとして開発された。なおこの「キックス」のモダンさは、ターゲットとなる中国で1990年以降に生まれた世代「90後(ジョウリンホウ)」にアピールする目的を持っている。
ちなみに現在、この世代は中国市場に於いて、ネットの利用率が非常に高いことから輸入品消費の中心的存在になっている。
また昨今は消費の中心である中間層は、かつての1980年代生まれの世代から、この90年代生まれの「90後」や「95後」、2000年代生まれの「00後」に変わりつつある。
このような中国に於けるおよそ19~35歳の人々は、政府の「一人っ子政策」を影響を受け、家族の中では「小さな皇帝」と云われ、中国経済下では「ミレニアル世代」と呼ばれてきたが、その人口は今や4億人以上に到達。今日に於いては、無視できない一大勢力となっている。
しかも彼らは、経済改革が大きく進む中で成長したため、好景気の時代しか知らず、古い世代が経験した苦難とは縁遠い。彼らにとって人生は良いもので、未来は明るいと信じている。
このような中で日産は昨年、「キックス」をブラジルで発売し、その後中南米各国に順次発売した。同車は革新的なクロスオーバーとして、中南米ではすでにいくつかの賞を受賞しており、経済成長著しい中国の消費世代にも受け入れられると見ているようだ。
「エクストレイル」のマイナーチェンジ
「エクストレイル」は、中国で最も売れている日産のSUVのひとつ。今回の改良では、エクステリアを一新し、ハイセンスなスタイルを実現した。
また、インテリアは、新しいDシェイプのステアリングと、最大限に活用されたスペースを特長とし、5人乗りと7人乗りの設定を用意している。
この中国では新型「エクストレイル」を4月6日に発売。今後は約150か国で販売拡大を図っていく構えだ。
ナバラ
日産初となるSUVテイストのピックアップトラック「ナバラ」は、スマートかつタフな高性能ピックアップトラックとして誕生した。
「ナバラ」は、ニッサンブランド車のシンボルであるVモーショングリルと未来的なヘッドランプを特徴としており、ドライバーと乗員は、広々とした室内空間によって快適なドライビングを楽しむことができるとする。
また「ナバラ」は、中国では初となる7速オートマチックトランスミッションを搭載しており、パワーと高性能を両立していると云う。
日産はこのクルマを、日産の中国合弁会社である鄭州日産汽車有限公司(ZNA)で、中国市場向けに生産していく計画を立てている。
Vmotion 2.0
「Vmotion 2.0」コンセプトは、ニッサンセダンデザインおよびニッサン インテリジェント モビリティの将来の方向性を示すものだ。デザインはスタイリッシュで、よりエモーショナルなスタイリングを追求した。
そして、このクルマに搭載したプロパイロット技術によって、日産は、ドライバーおよび乗員に最高の快適性を提供していくと謳っている。将来的には、高速道路や渋滞時、市街地での自動運転が可能になることを想定している。