横浜ゴム( 本社所在地:神奈川県平塚市、代表取締役会長兼CEO:山石昌孝 )は、バージニア州のセーラム工場を2026年3月18日(米国時間)を以て閉鎖する。
その閉鎖に至るスキームは、当初、3月から徐々に生産を縮小し、7月に閉鎖することを検討していたのだが、労働組合との協議の結果、前倒しで閉鎖することで双方で合意したという。
同工場で生産している商品の生産は、同社グループの他工場で担われる予定で、同工場の閉鎖に伴う供給への影響はないとした。
そこで今後は、協力企業や取引先など関係各所と真摯に協議すると共に、工場閉鎖の影響を受ける約570名の従業員に対し、就職支援を含め、監督機関や労働組合とも連携して適切に対応していく。
ちなみに今回閉鎖となるセーラム工場は、1960年代に操業を開始。1989年に横浜ゴムがモホーク・ラバー社を買収して以来、ヨコハマブランドの乗用車用タイヤを生産してきた。
なお同拠点は、地域の「バージニア環境優秀プログラム(VEEP)」に沿って、環境改善のモデル拠点となる施設であり、2015 年から在来種の青い鳥Sialia sialis(ヒガシブルーバード)の繁殖を保護・繁殖させていく拠点としても、地元コミュニティ内で知名度が高く、環境対策面で優れた拠点でもあった。
しかしその一方で事業形態自体は、古い生産設備と旧式の生産方式に依存しており、近年、横浜ゴムが掲げる高付加価値なプレミアムタイヤやハイインチタイヤの強化における将来の生産目標を達成することは困難であると判断して、止むなく閉鎖を決定した。
横浜ゴムグループは、2024年度から2026年度までの中期経営計画「Yokohama Transformation 2026(YX2026)」(ヨコハマ・トランスフォーメーション・ニーゼロニーロク)に於けるタイヤ消費財の成長戦略のひとつに「高付加価値品比率の最大化」を掲げ、その主力として位置付けている「ADVAN」「GEOLANDAR」「ウィンタータイヤ」、そして18インチ以上のタイヤの拡販に取り組んできた。
また、持続的な収益性と長期に渡る将来性の確保に向けて、グループ全体で生産体制の最適化を進めている。そうしたなかで今セーラム工場の閉鎖はこうした戦略の一環として実施するものとなる。
一方で、米国は横浜ゴムグループにとって最重要市場のひとつでもある。1969年に米国にタイヤ販売会社であるYokohama Tire Corporation(ヨコハマタイヤコーポレーション)を設立して以来、生産拠点および販売拠点を拡大し続け、米国での事業活動を積極的に推し進めている。
従って横浜ゴムは今後も、世界的な事業環境の変化に対応し、持続的かつ発展的な事業活動に必要な施策を推進することで、米国の社会と経済の発展に貢献していきたいと結んでいる。

