全日本ラリー選手権第3戦・久万高原ラリー初日、三菱の奴田原選手が首位。スバル勢はトラブルで苦戦


2017年の全日本ラリー選手権第3戦「久万高原ラリー(Supported by Sammy)」は、4月29日の土曜日に競技初日を終了。オープニングの結果は、三菱ランサーエボリューションXの奴田原文雄/佐藤忠宜選手組が首位。SUBARU WRX STIの竹内源樹/加勢直毅選手組が総合2番手となった。

パンクに見舞われた新井敏弘/田中直哉選手組は総合6番手につけている。ちなみに前戦で優勝した期待の勝田範彦/石田裕一選手組は、序盤マシントラブルに見舞われ、デイリタイアを喫することになった。

ラリーの舞台となるのは愛媛県久万高原町の山岳路。競技初日となる29日(土)の朝9時、久万高原町役場で行われたセレモニアルスタートを終えて、選手たちはステージへ向かう。

昨年の優勝者でもあり、ターマックを得意とする勝田選手の活躍に一躍期待が掛かっていたのだが、初日SS1に臨んだ勝田選手はマシントラブルにより戦線離脱を余儀なくされてしまう。

一方の新井選手も、SS1の手前でエンジンの不調に見舞われ、思うような走りができず不完全燃焼の1日となってしまった。それでも2度のSS2番手タイムを刻むなど健闘を重ね、同日のラリー中盤のSS3を終えた段階で総合2番手につけていた。

しかしこの日最後のステージとなるSS4で左後輪をパンクしてしまい、大きく順位を落とすことになって脱落。代わってスバル勢では、三菱ランサーエボリューションXに駆って首位を走る奴田原文雄/佐藤忠宜選手組に次ぐ走りを披露した竹内選手が、総合2番手でラリー初日をフィニッシュした。

結果、パンクに見舞われながらも辛くも総合6位に留まった新井選手は、首位の奴田原文雄/佐藤忠宜と1分57秒4差のポジションから、30日(日)のポジションアップを目指す。

その新井選手は、「SS4ではヘアピンを抜けた道の真ん中に岩があり、避けられずに左リヤタイヤをパンクしてしまいました。

このタイムロスで順位を大きく落としてしまったので、明日はなんとか2番手くらいまで挽回できるように頑張りたいと思います。

できれば最終日には、なんとか2番手には上がりたい」と悔しさを滲ませつつ、ラリー全日程に於けるポジション奪還に期待を覗かせていた。

一方、SS1のフィニッシュ3km手前でマシンを止める結果となった勝田選手は、 「ターボにトラブルが発生して、マシンを止めることとなってしまいました。

マシン自体にはほかに問題はありませんから、明日も走ってデイポイントの獲得につなげたいと思います」と明日への意欲を見せている。

その競技最終日となる30日(日)は、SS5〜SS8の計4SS、合計距離は49.94kmのステージとなる。

勝負どころと目されるのは、SS5/7に設定される『美川』で、ラリー最長となる同SSの23.85kmは、ブレーキやタイヤのマネージメントも重要なコースと云えるだろう。