クルマに留まらないLEXUSのデザインフィロソフィーを、65フィートのラグジュアリーヨットという形で具現化
トヨタ自動車株式会社(本社:愛知県豊田市、社長:豊田章男)傘下のLEXUSブランドは、かつて2017年に発表したLEXUSブランド初のコンセプトモデルを出発点に、今回遂に、初の市販型ラグジュアリーヨット「LEXUS LY650」の発表に至った。
その「LEXUS LY650」、製品仕様をこの9月8日、日本国内でも公表したものの実際には来る2019年後半頃、世界に向けてその全貌を公式に初披露する予定であるとしている。
LEXUSブランド初の海上モビリティとなるこのLY650は、クルマだけに留まらず、世界のアッパークラスの消費層に向けて、新たな驚きと感動を提供するLEXUSブランドの新提案として、積極的に訴求していく構えであると云う。
トヨタは、歴代豊田家が世代毎に新事業を紡ぎ出すことを経営の指針としていて、それに沿い自動織機から自動車へ、そして住宅を経て1997年からは本格的にマリン事業に取り組んだ。
しかし新たな舞台である海の事業は必ずしも「順風満帆」とはいかず、近年では先の2016年3月に、マリン事業の規模拡大を目指し、ヤンマー株式会社(本社:大阪府大阪市、社長:山岡 健人)と技術開発、生産、部品の相互利用等の協業で合意。
ヤンマーが独自に保有するFRP成型技術と、トヨタ自らの船体構造とを融合するなどで、翌2017年に軽量かつ複雑な曲面形状を可能とするハイブリッド造形技術・量産化の目途を切り拓いた。
トヨタのマリン事業は、これらの努力や新技術開発へ取り組みを前提に自動車エンジンや自動車技術を応用。さらに品質管理基準も導入している。その結果、2017年1月に発表したコンセプトヨット「LEXUS Sport Yacht Concept」を源流に、LEXUSの製品テイストを余すところなくボートに注ぎ込み「LEXUS LY650」の今披露に至っている。
従ってLY650の開発コンセプトは、過去に自動車業界でトヨタが表現してきたLEXUS独自の世界観と、デザインフィロソフィーを65フィートヨットで具現化したものだ。
例えばスタイリング上では、既存他社のマリン製品とは異なるLEXUSらしいラグジュアリー感とは何かを追求。船首から船尾に至るまで立体的なフォルムと優美な曲線の美しさを実現したほか、クーペのようなルーフラインやリヤの豊かなボリューム感で躍動的な造形を創り出している。
この新たな船体完成に至った経緯と感慨について、トヨタ自動車の副社長である友山茂樹氏は、「夢のような時間を提供し、お客様のライフスタイルを広げたいとの思いで開発して参りました。
LEXUS Sport Yacht Conceptから約2年を経て、モビリティの可能性を海にも広げるLY650を発表できることを嬉しく思います」と話している。
一方でLEXUSブランドに対するこだわりを自動車市場で具現化してきたLexus International Presidentの澤良宏氏は、「LY650は、LEXUSの『クルマに留まらない驚きと感動の提供』に向けた挑戦の象徴です。LEXUSはこれからも皆様のライフスタイルを更に豊かにするための挑戦を続けて参ります」と語っている。
LY650主要諸元
全長 [m]:19.96
全幅 [m]:5.72
最大人数 [人]:15
エンジン:Volvo Penta IPS(*) 1350/1200
燃料タンク容量 [L]:3,800
清水タンク容量 [L]:850
客室数 [部屋]:3部屋(ベッド6名対応)
(*)船体下部に個々に操縦可能なポッド(ドライブレッグ)を備えたインボードシステム。入港時のハーバー内の取り回しにジョイスティックを使って操船できるシステムを搭載している。
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