神戸製鋼所、長府製造所銅板工場の生産能力を増強へ

神戸製鋼所(本社:兵庫県神戸市、代表取締役社長:勝川四志彦)は5月26日、素形材事業部門の製造拠点として自動車や新幹線、家電製品や半導体などに使われるアルミ・銅板製品を生産している長府製造所内・銅板工場での伸銅品の生産能力を増強することを決定した。

そんな同社は、パワーデバイスおよびICの高集積化に対応した高強度・高伝導率性リードフレーム用素材、耐熱性に優れた端子・コネクタ用素材など、高付加価値な電子材料用の伸銅品を提供してきた。

なかでも半導体分野では、自動車の電動化に伴うパワー半導体需要、AI技術の進展に伴うIC半導体需要が今後一層の拡大が見込まれている。

更に自動車向け端子・コネクタ分野でも、自動車生産台数の増加や電動化・電装化の加速に伴い車載電子部品の搭載数が増加しており、端子・コネクタの需要も拡大している。

こうした動きを背景に同社は、電子材料分野全体として中長期的な市場拡大が見込まれていることを踏まえ、伸銅品に対する受注拡大を視野に生産拡大に舵を切る。

神戸製鋼所では、「需要の拡大に対応し、お客様の多様なニーズにお応えすると共に、安定的に製品をお届けするため生産能力の増強を決定しました。

KOBELCOグループは、今後も技術・製品・サービスの提供を通じて“魅力ある企業”へと変革をすすめ、「安全・安心で豊かな暮らしの中で、今と未来の人々が夢や希望を叶えられる世界。」の実現を目指していきます」と話している。

生産能力増強の概要
投資内容
設備投資(焼鈍工程、冷間圧延工程、リフローSnめっき工程の増強)
量産開始時期:2027年度初頭を予定
生産能力:現在と比較し約10%の増強