独VWと米フォード、競争力強化を目指し戦略的提携の可能性を模索


両社は、顧客ニーズの変化に対応するための商用車ラインナップの共同開発を含む複数の共同プロジェクトを検討

フォルクスワーゲン AG(本社:ドイツ・ニーダーザクセン州ヴォルフスブルク、グループCEO:ヘルベルト・ディース)と、米国のフォード・モーター・カンパニー(Ford Motor Company、本社:米ミシガン州ディアボーン、会長:ウィリアム・クレイ・フォード, Jr)は6月19日に覚書に署名し、両社の競争力を強化し、世界的な顧客ニーズに応えるための戦略的提携を模索していることを発表した。

両社は、様々な分野におけるプロジェクトを検討しているのだと云う。これらのプロジェクトには、顧客のニーズの変化にこれまで以上に対応するために、商用車ラインナップを共同開発することが含まれているとした。なお検討中の提携には、株式の持ち合いを含めて、資本提携は含まれない。

この協議についてフォードのグローバル マーケット担当社長を務めるジム ファーリー氏は、「フォードは企業としての競争力を高め、市場の動向に適応できる柔軟なビジネスモデルの強化に取り組んでいます。

これには、効果・効率を高めるためのパートナーとの協力を含みます。フォルクスワーゲン グループと現在検討している協力は、競争力のある世界的な製品ポートフォリオを生み出し、当社の能力を拡大しながら、どのようにしてビジネスの適用度を高めるのかを示す一例となるでしょう。

検討中のプロジェクトでは両社の競争力強化を目指し、かつ協議の進展に伴って最新情報を発信予定

私たちは今後、商用車分野におけるお客様のニーズの変化により良く対応し、また両社が相乗効果を出していくために、フォルクスワーゲンのチームと共に行う様々な協力に期待しています」と述べている。

一方、フォルクスワーゲン グループ 戦略責任者のDr. トーマス セドラン氏は、「市場やお客様の需要は驚異的なスピードで変化しています。両社は既に、異なる商用車セグメントで確固たるポジションを確立し、互いに補完し合える立場にあります。

チャレンジングな市場環境に適応するためには、提携を通じて柔軟性を高めることが最も重要です。これは『フォルクスワーゲン グループストラテジー2025』の中核的な要素でもあります。

現在検討しているフォードとの協力は、両社の世界的な競争力を高める素晴らしい機会になるでしょう」と結んでおり、両社は、協議の進行に伴い追って詳細を発信する予定たとしている。