アジアン・ル・マン・シリーズ、マクラーレンGTのロブ・ベルが灼熱のセパンで勝利を掴む


セパンで行われたアジアン・ル・マン・シリーズの第2ラウンドで、マクラーレンGTのカスタマー・チームであるクリアウォーター・レーシングが、終始トップの座を維持したまま優勝を果たした。

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McLaren 650S GT3に乗るファクトリー・ドライバーのロブ・ベルは、チームメートのモック・ウェン・サンおよび澤圭太とともにポールポジションを獲得。GT3カテゴリーの決勝に於いても、総合優勝を飾り、選手権ポイントの差をさらに拡大した。

アジアン・ル・マン・シリーズの第2ラウンドは、暑い天候のなか、マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで開催。

レース展開は、先月ウェットコンディションで行われた富士スピードウェイでの第1ラウンドとはまったく異なった条件となった。

天候の違いにもかかわらず、クリアウォーター・レーシングは、激戦の予選においても引き続き高い能力を発揮。ロブ・ベルが、3時間に及ぶ耐久レースのポール・ポジションを獲得した。

暑さは、レースを通じて650S GT3とそのドライバーにとって大きな試練となり、タイヤ選択の巧みさがレースのカギを握ることになった。

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チームはスタートからトップの座を維持し、残り1時間の時点でベルがハンドルを握り、3号車を連続優勝に導いた。さらに選手権ポイントにおいても、チームはシーズン当初からトップの座を守っている。

今回の勝利は、650S GT3にとってはレースでの21回目の優勝となるもので、デビュー・シーズンからその潜在能力の高さを存分に発揮していることになる。

マクラーレンGTのファクトリー・ドライバー、ロブ・ベル
「クリアウォーター・レーシングの皆さんのおかげで、またもすばらしい週末となりました。

前回の富士スピードウェイでは激しい雨のレースを経験しましたが、今回もとても厳しい条件となりました。

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しかし、650S GT3はレース全体を通じて完璧な走りを見せてくれました。見事なセットアップのおかげで、暑いなかでもタイヤがもったのだと思います。それが、最後の差となりました。

アジアン・ル・マン・シリーズのポールポジション争いはいつも熾烈で、今回も例外ではありませんでした。

しかし、ウェンと澤は、それぞれのスティントでしっかりとした働きをしました。差を維持するように努め、トラブルに巻き込まれないようにするだけで優勝することができました。

最後の10分間は真っ黒な雲が立ちこめ、雨との競争になりましたが、チェッカー・フラッグが振られてからのラップまで、雨はなんとか持ちこたえてくれました」

アジアン・ル・マン・シリーズとは
アジアン・ル・マン・シリーズ(Asian Le Mans Series)は、アジア地域で行われるスポーツカー耐久レースのシリーズ。

主催はル・マン24時間レースと同じフランス西部自動車クラブ(ACO)である。

シリーズは2009年にスタートし、当初はプロトタイプレーシングカーによるLMP1/LMP2、GTカーによるLM-GT1/LM-GT2の計4クラス制で開始された。

2012年の休止を経て、2013年からヨーロピアン・ル・マン・シリーズに倣う形でシリーズが復活。2013年からはGTCクラスにSUPER GT・GT300クラスの車両が参戦可能になっている。