アップル、米国カリフォルニア州の公道で自動運転車による試験走行の実施へ


米・アップル インコーポレイテッド(本社:米カリフォルニア州クパチーノ、CEO:ティム・クック、以下Apple Inc.)は、米国・西海岸のカリフォルニア州車両管理局(State of California Department of Motor Vehicles)へ、自動運転システムを搭載した3台のクロスオーバーSUVを試験走行させる許可を申請し、承認を取得した。

自動運転のため試験走行を行う車両は、当初、アルファベット傘下のGoogle自身が実施していた際(現在、該当の実証実験は自動運転車部門を分社化して2016年に誕生したWaymo社・ウェイモーが担っている)と同様、「LEXUS RX450h」をベース車両に、AI機能を搭載して、試験走行を実施していく模様だ。

なお当面、アクシデント時に人間による運転引継ぎを想定して、ドライバーが同乗しての実証実験に臨む見込みだ。

但し現状では、米・カリフォルニア州車両管理局のWebサイト上に掲載されている申請並びに受理に関わる以上の情報は無く、もちろんApple Inc.からの正式リリースも発表されていない。

このことから、どのようなソフトウエアやハードウエアを搭載しているかなど、装備・仕様に関わる具体的な情報は入手できていない。

なお、米・カリフォルニア州車両管理局への自動運転に関わる公道実験の申請については、フォルクスワーゲングループを筆頭に大手自動車メーカーが社名を連ねており、Apple Inc.が30社目の申請・受理となっている。

こうした各社申請の流れを受け、米・カリフォルニア州車両管理局では、州内公道で自動運転車の実験環境に向けて本格的な環境整備へ動いているとしている。

Apple Inc.の自動運転車については、Googleによる自動運転車開発が開始されて程なく、参入の噂が広く取り沙汰されたが、際だった動きが見られることの無いまま沈静化。

昨夏になって、自動運転車プロジェクト「タイタン(Titan)」のチームリーダーとして、同社製デバイスのハードウェア開発を永らく行ってきたボブ・マンスフィールド氏が就任。

続く秋には、Apple Inc. CEOのティム・クック氏が、連邦政府に自動運転車に関する肯定的な意見を述べ、自動運転技術への投資と技術開発を行っている方針を示唆。

以降、ようやく方針が固まり、ソフトウェア開発を中核に据えて、プロジェクトが進められているのではないかと伝えられていた。