日本ゼオン（本社：東京都千代田区、代表取締役社長：豊嶋 哲也）は7月10日、徳山工場（山口県周南市）で植物原料由来などのエタノールからブタジエンを高効率で生成する技術を実証するためのベンチ設備の建設に着手した。

当該設備は2026年の稼働を予定し、ベンチ設備で生成されたブタジエンからポリブタジエンゴム（ブタジエンゴム）を試作し、社会実装に向けた取り組みを加速させていく。

同日で現地で行われた起工式には、山口県および周南市からご来賓を迎えた他、工事関係者、代表取締役会長 田中公章氏、徳山工場長の本間彰氏をはじめとするゼオン関係者ら33名が出席し、工事の安全祈願を行った。

この取り組みは、2030年代に植物原料などからブタジエン、イソプレンを高効率で生成する技術の社会実装を目指し、ゼオ
ンと横浜ゴム（代表取締役 会長兼 CEO：山石 昌孝）が提案する2つの研究開発テーマの内のひとつ。

ゼオンは、NEDO（国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構） の助成事業を受け、ベンチ設備で生成されたブタジエンからポリブタジエンゴム（ブタジエンゴム）を試作し、横浜ゴムはそのブタジエンゴムを使用したタイヤの試作および走行テストを実施し、大規模実証に向けたデータ収集を行う。

また今後は、2030 年までにパイロット設備（商業化に向けた連続実証設備）を用いて社会実装のための技術を確立し、2034 年の事業化を目指すとしている。