横浜ゴム株式会社(本社:東京都港区新橋、代表取締役社長:山石昌孝、以下、横浜ゴム)の2017年度第1四半期連結決算(2017年1月1日から2017年3月31日)は、営業利益・経常利益・当期純利益共にプラス数値の増収増益となった。
具体的には、売上高が前年同期比14.2%増の1,477億円、営業利益が同32.0%増の91億円、経常利益が同55.8%増の88億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同56.4%増の57億円の増収増益となっている。
その背景は、主力のタイヤは海外販売が好調に推移し、MBもホース配管や自動車用接着剤の海外での販売が伸びた。ATG※はほぼ想定通りとなった。※2016年第3四半期から2016年7月に買収を完了したAlliance Tire Group B.V.(以下、ATG)の業績を「ATG」として報告。
タイヤは売上高1,052億円(前年同期比4.3%増)、営業利益69億円(同28.4%増)となった。特に新車用は販売が堅調で、特に中国は順調に販売を伸ばし、売上高は前年を上回った。
市販用は海外では北米が好調に推移し、また欧州で新規販路が販売増に寄与したことなどから販売量、売上高ともに前年を上回った。
国内は販売量、売上高は前年並みとなったが、高付加価値商品のグローバル・フラッグシップブランド「ADVAN(アドバン)」と低燃費タイヤブランド「BluEarth(ブルーアース)」を中心に販売を強化したことで商品MIXが改善し増益となった。
MB(ホース配管、シーリング材、コンベヤベルト、ゴム支承、マリンホース、防舷材、航空部品等)は売上高260億円(前年同期比4.2%減)、営業利益13億円(同8.5%減)となった。
ホース配管事業は中国での建機市場が回復し、またハマタイト・電材事業(シーリング材・コーティング材など)は海外での自動車用接着剤などの販売が好調で売上高は前年を上回った。
工業資材事業は海外でコンベヤベルトの販売が好調だったものの、海洋商品が低調で売上高は前年並みとなった。航空部品事業は民間航空機向けが低調で売上高は前年を下回った。
ATGは売上高149億円、営業利益6億円となった。農業機械用・産業車両用などのオフハイウェイタイヤは穀物価格の下落などによる農業機械の需要低迷が続いており、新車用は厳しい状況だったものの、市販用の販売が好調で販売量、売上高は想定どおりに推移した。
なお2017年度第2四半期累計期間の連結業績予想は、2月公表値の売上高3,000億円(前年同期比11.9%増)、営業利益140億円(同10.9%減)、経常利益120億円(同3.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益75億円(同8.9%減)を据え置く。
通期の連結業績も2月公表値を据え置き、売上高6,600億円(同10.7%増)、営業利益475億円(同12.2%増)、経常利益435億円(同11.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益300億円(同59.7%増)を計画している。
また2017年12月期期末決算から従来の日本基準に替えてIFRS(国際財務報告基準)を適用する予定で、IFRS準拠の数値(試算)では売上高6,350億円、営業利益510億円となる。