ボルボ・カーズ(本社:ヴェストラ・イェータランド県・イエテボリ、CEO:ホーカン·サミュエルソン)は現地時間の2月8日、2017年度決算発表を行った。
それによると2016年度の営業利益110億SEK(スウェーデン・クローナ、日本円:約1,390億円)に対し、前年比27.7%の大幅な増加となる過去最高の141億SEK(約1,912億円)の営業利益を計上、世界販売台数も過去最高の571,577台となった。
売上高は、前年比16.6%増の2,109億SEK(約2.8兆円 2016年:1,809億SEK(約2.4兆円))で、営業利益率は、2016年の6.1%から6.7%へと向上した。
全世界の年間販売台数は7.0%増となり、この成果について国別で最大の市場であるのは中国としており、同国での25.8%の販売台数増が今期の成績に大きく貢献したと云う。
同社ではこの結果について、近年ボルボが行っている財務改革および事業改革が成功していることを証明するものであり、ボルボは次の成長段階にあると、まとめている。
ボルボ・カー・グループ代表取締役社長兼CEOのホーカン・サムエルソン氏は、「2010年以来、ボルボの事業は完全に刷新されており、現在は全世界で持続可能な成長を遂げる段階に向けて準備を進めています。
ボルボは社内のあらゆる部門に投資をしており、電動化、自動運転、およびコネクティビティについての明確な戦略を立てています。
2017年は、ボルボ・カーズにとって重要な年となりました。ボルボは複数の新型車を発売し、重要な分野におけるパートナーシップを構築するとともに、他のどの自動車メーカーとも異なる、世界的な電動化戦略を発表しました。
新型XC60の導入に加え、ボルボ初のコンパクトSUVである新型XC40を発売するなど、一年を通じて新しいSUVによるグローバル・ラインアップを完成させました。
新型XC40の発売と同時に、ボルボの新車を購入する際の新しいプレミアム・サブスクリプション・サービスである「CARE BY VOLVO」も導入しました。
昨年の7月、ボルボ・カーズは2019年以降に発売する全ての新型車にエレクトリックモーターを搭載し、将来の事業の中核に電動化を据えることを発表しました。
また電動化への更なる取り組みとして、ポールスターを新たにボルボ・カー・グループ内の独立した電動化車両ブランドとすることを発表しました。
加えてボルボ・カーズは、中国のGeely Holding社との協力関係を強化し、技術開発分野でスケールメリットを得られる技術系合弁会社を設立しました。またコンパクト・モジュラー・アーキテクチャー(CMA)を共有するGeely Holding社の新ブランドであるLYNK & COの株式を30%取得しました。
さらに2017年、ボルボ・カーズは2019年から2021年までに数万台の自動運転対応のベース車両を販売することを目的とし、ライドシェアサービス企業のUberとの枠組み合意に調印しました」と意欲的な戦略計画と今期の実績について語った。
なお2017年、ボルボは米国で初となる生産拠点をサウスカロライナ州に開設することを発表している。
ここでは、ミドルサイズ・セダンの新型S60、および大型SUVであるXC90の次世代モデルを生産する予定。同新工場には総額11億ドル超の投資を行い、約4,000名の新規雇用を創出する予定となっている。