SUBARUの新井敏弘/田中直哉、3年連続で全日本ラリー選手権第5戦・モントレーを制覇


SUBARUの地元、群馬県で開催された2017年全日本ラリー選手権第5戦『モントレー2017 in 嬬恋』は、6月11日(日)にすべての競技日程を終え、新井敏弘選手/田中直哉選手組が今シーズン初優勝を達成した。

勝田範彦選手/石田裕一選手組は3位、鎌田卓麻選手/市野諮選手組は4位、竹内源樹選手/加勢直毅選手組は5位に入り、SUBARU WRX STIが上位を占めるかたちでラリーは幕を閉じた。

競技最終日となる11日(日)に行われたのは、SS10〜SS16の計7SS、合計距離は25.479km。

この日は安定した天候に恵まれ、ラリーの拠点となるパルコールつま恋ラリーパークには朝から多くのラリーファンが集まった。

注目は首位の新井選手と、総合2番手につける奴田原文雄選手/佐藤忠宜選手組(三菱ランサーエボリューションⅩ)の優勝争いであった。

初日を終えた段階で、2台の差は2.8秒とわずかなもの。この日のオープニングとなるSS10では新井選手がベストタイムを獲得したものの、SS11、SS12では奴田原選手が連続ベストタイムで新井選手の1.9秒差にまで迫る。

しかし新井選手は、続くSS13でわずかながらその差を拡大することに成功。互いに一歩も譲らないシーソーゲームは、突然の決着を迎える。

SS14で、奴田原選手はコースオフを喫して大幅にタイムロス。ふたりの差は23.6秒となり、これで大勢は決した。新井選手は、残る2SSを危なげなくまとめ、地元イベントで今シーズン初優勝を飾った。

新井選手は、「奴田原選手は粘り強いので、厳しい戦いでしたね。全日本ラリーでここまでギリギリの走りをしたのは久しぶりでした。

今シーズン、極端に変更したセッティングがあまりいい方向ではなかったので、それを見直したのが勝因のひとつだと思います。

次のグラベルは問題ないと思いますので、応援よろしくお願いします」と、笑顔でラリーを振り返った。

一方、勝田選手は「3位を守ることに徹しました。原因は自分にあったと思います。

天候もありましたが、リズムに乗れていなかった。この後はグラベルが続きますが、全力で頑張ります」とコメントした。

鎌田選手は「トップの2台に届かなかったですね。帰って、しっかり分析しようと思います。次戦の洞爺も新井選手が速いので、負けないようなんとかしたいですね」と次戦への意気込みを語っていた。

セレモニアルフィニッシュが行われたパルコールつま恋リゾートでは、晴れわたった青空のもと多くのファンが見守るなかで新井選手と勝田選手、2台のWRX STIがポディウムに並び、多くの観客から温かい拍手が送られた。

ラリーフィニッシュ後にはSUBARUブースでのサイン会も実施され、ファンにとっては忘れられない1日となった。

次戦は6月30日(金)〜7月1日(日)に開催される第6戦「2017 ARK ラリー洞爺 Supported by Sammy」(北海道洞爺湖町)となる。

ラリーの拠点は洞爺湖に面した洞爺湖文化センターに設けられ、サービスパークのほかセレモニアルスタート/フィニッシュなどのイベントも行われる。

そこから歩いてアクセスできるスーパーSSは気軽に観戦できるSSとして人気。そのほか林道観戦エリアや、隣接する蘭越町に設けられるラリーパークなど、様々な楽しみ方ができるのもこのラリーの特徴と言えるだろう。

第5戦 モントレー2017 in 嬬恋
順位_No_ドライバー_車両名
1_14_新井敏弘_富士スバルアライモータースポーツWRX
2_10_奴田原文雄_ADVAN-PIAAランサー
3_11_勝田範彦_ラックSTI 名古屋スバル DL WRX
4_16_鎌田卓麻_SYMS DL TEIN WRX STI
5_13_竹内源樹_ADVAN CUSCO WRX-STI
6_15_村瀬太_RSタケダBRIGガルフエナペタルランサ
7_20_中平勝也_R−ARTアライモータースポーツWRX
8_18_佐藤兵馬_フェイスクラフト ランサー
9_21_小濱勇希_KYB DUNLOP DS3R3 MAX
10_12_福永修_555☆OSAMU・F☆DLランサー