ソフトバンク、米グーグルのロボティクス企業買収で合意


Alphabet Inc.傘下の「Boston Dynamics」を獲得。スマートロボティクス技術の開発促進へ向けてロボット開発技術の取り込みを加速

ソフトバンクグループ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:孫 正義、代表取締役副社長:宮内 謙、以下「SBG」)は2017年6月9日、ソフトバンクグループ子会社が米国ロボティクス企業「Boston Dynamics」の買収で基本合意したと発表した。

この合意は、SBGのパラダイムシフトに関わるテクノロジーへの投資、並びにスマートロボティクスを次の段階へ推し進めるとするビジョンに沿ったものとしている。

なお取引条件の詳細については、現段階では非公表となっている。買収概要は、検索エンジン最大手のGoogleを配する米国Alphabet Inc.(以下「Alphabet」)傘下で、ロボティクス領域に於けるパイオニアとして著名なBoston Dynamicsの買収に動いたもの。

この買収合意について、ソフトバンクグループ代表取締役社長の孫 正義氏は、「今日、人間の能力では解決できない数多くの課題が存在します。

スマートロボティクスは情報革命の次のステージの重要な推進役であり、また、Boston Dynamics創業者のMarcとそのチームは、最先端のダイナミックなロボット分野における明確なテクノロジーリーダーです。

私は彼らをソフトバンクファミリーに迎え入れることができ感激しています。

ロボティクス分野を発展させ、生活をより快適・安全に、またより充実させることができるような活用方法を探求し続けるBoston Dynamicsをサポートしていくことを楽しみにしています」とコメントしている。

対して、買収を受けるBoston Dynamicsの創業者であり、Chief Executive OfficerのMarc Raibert氏は、「Boston Dynamicsは、次世代の技術革新を創造するソフトバンクの大胆なビジョンとポジショニングの一部として参画できることをうれしく思います。

また、われわれは、技術の進化は人類のためにあるべきというソフトバンクの信念を共有しています。

そして、高度なロボットが活躍できる領域を広げ、よりスマートでよりつながったネットワーク社会において有用な活用方法を創造することを使命として、ソフトバンクと協力していきたいと考えています」と述べている。

またソフトバンクグループは、このAlphabetとの取引の一環として、既にAlphabet傘下にあった二足歩行ロボットを開発する日本企業の「Schaft」を買収することでも合意した。

Schaftは、2012年に東京大学の情報システム工学研究室で設立され、共同創設者の中西 雄飛氏、浦田 順一氏、鈴木 稔人氏、西脇 光一氏のリーダーシップのもと、継続して先駆的な実績を重ねてきている。

なお一環の取引は、関係規制当局の承認と一般的な取引条件を満たすことを前提としている。

ちなみにBoston Dynamicsは、BigDog、Atlas、Spot、Handleなどの世界で最も先進的なロボットを開発しており、敏捷性、機敏性、知覚性、知性を備えた高度なロボットの設計、開発、フィールドテストにおける第一人者である。:http://www.bostondynamics.com 

またSchaftは、ヒューマノイド型二足歩行ロボットの分野での世界的リーダーである。同社の創設者らは、東京大学の情報システム工学研究室の出身。

同社は、重要な産業分野やサービス提供分野に於いて二足歩行ロボットが活躍できるような近未来社会のビジョンを推進している。