ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:Dr.オリバー・ブルーメ)は、本年度の第1四半期に於いて、ポルシェ史上最高業績を達成した。
この第1四半期に於ける新車販売台数は、全世界の合計が約55,974台となり、前年度の実績をほぼ10%上回る結果となったのだ。
この成長をもたらした大きな要因は、マカンシリーズが好調であったことと、中国市場での販売が成功(23.5%増)したことにある。
この実績値について、セールスおよびマーケティング担当取締役を務めるデトレフ・フォン・プラテン氏(Detlev von Platen)は、「これらの数字は、我々の製品を通した顧客満足度が極めて高いことと、ポルシェ ブランドが魅力的であることを端的に示していると考えています。
一方で、これを踏まえても、やはり我々は、お客様が幸せを感じること、安全なドライビング体験を実現していくことが、販売実績よりもさらに重要であると考えています。
従って私達は、自らの成功をこうした記録的な販売実績に依存、評価することはありません」と語った。
そうは言っても、数値上で好成績を達成したのは事実であり、この第1四半期の成功を牽引した理由は挙げるべきだろう。
実はここのところ、その立役者はSUVモデルが牽引している。現在、ポルシェ モデルの中で最も高い人気を誇っているのは先の通りマカンであり、その販売台数は21,576台に達した。
ポルシェ ファミリーの最も新しいメンバーであるこのマカンは、昨年同時期との比較に於いても売上げが約20%アップした。
これに続くのがカイエンで、販売台数は17,598台である(8%増)。また、2ドアモデルのケイマンとボクスターについても、需要の著しい増加が認められつつある。
なかでも718ボクスターと718ケイマンへのモデルチェンジが目前に近づいているにも関わらず、これらのミッドシップエンジンスポーツは2桁の割合の成長を記録し続けている。
この両車の販売台数は、ボクスターが3,029台(23%増)で、ケイマンは2,822台(27%増)となり、7,711台の販売台数を記録した911は、昨年同時期と同じく高い水準を保ち続けていると云う。
また2016年の第1四半期に於いては、中国が他の単一市場を再びリードした。中国市場での車両販売台数は16,409台に達しており、アメリカ市場(12,238台)を凌ぐ成果を挙げている。
一方、欧州は前年度の高い水準を維持しているものの、ドイツ市場だけがそれに若干の後れを取っている状況にある。
これについて先のフォン・プラテン氏は、「しかしながら、ドイツ国内の受注状況からみて、我々は楽観的な見通しを持つことができています」と短期的な改善の可能性を示唆していた。
____15年第1四半期__16年第1四半期_増減(%)
全世界___51,102____55,974___+ 9.5%
ヨーロッパ_17,413____17,821___+ 2.3%
ドイツ___7,029_____5,994___- 14.7%
南米____13,272____14,168___+ 6.8%
米国____11,430____12,238___+ 7.1%
太平洋・亜州
中東・非州_20,417____23,985___+ 17.5%
中国____13,286____16,409___+ 23.5%