日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:西川廣人)は10月26日、2020年以降の実用化を目指した最新の自動運転実験車両の公道テストを開始した。
車両はインフィニティQ50をベースとしたもので、この最新実験車両は、新世代のProPILOT技術を搭載しており、ナビゲーションシステムで設定した目的地まで、一般道と高速道路を含むルートを自動運転で走行する。
実験車両には12個のソナー、12個のカメラ、9個のミリ波レーダー、6個のレーザースキャナー、HDマップが搭載された。
これらのセンサーを組み合わせて使用することで車両の周囲360度の情報と自車の正確な位置を把握。
交通量の多い交差点を含む複雑な道路環境を自動運転で滑らかに走行することを可能とした。
また、実環境に存在する複雑な交通シーンを解析するAI技術を搭載しており、例えば高速道路の料金所に近づくと、システムが走行可能なETCゲートを検出し、そのゲートを自動運転で通過していく。
その走行環境は、実際の交通環境の中で乗員に安心感を与える程の人間が運転しているかのようなスムーズな移動となっている。ここまで感覚醸成は、ハードウェアの進化と増加し続けるソフトウェアの改良により可能になったのだと云う。
この開発車両のプロジェクトに関わり、研究・先行技術開発を担当する専務執行役員の浅見孝雄氏は、「日産の技術開発は、常に創意に満ちています。
最新のProPILOT実験車両に搭載した技術は2020年以降の実用化を目指しており、私たちは目標の実現に確実に向かっています。
この実験車両は、将来の自動運転技術の創造に向けた取り組みが着実に進んでいることを示しています」と語っている。
一方、今年9月に高速道路単一車線自動運転技術ProPILOTを搭載した新型「日産リーフ」への搭載機能は、新型「日産リーフ」、「セレナ」、「エクストレイル」、「ローグ」に搭載され、さらに同技術は今後、欧州の「キャシュカイ」にも採用されていく予定となっている。