キー・セイフティー・システムズ、CEO退任を発表。タカタの買収は予定通りに推進


前CEOは米国フォード・モーターに移籍。KSSは経営委員会の設置および新CEOの選定を開始

先にタカタの買収を発表したキー・セイフティー・システムズ(本社:米国ミシガン州、以下KSS)は8月24日、社長兼最高経営責任者(CEO)であるジェイソン・ルオ氏が退任したことを発表した。

同時にルオ氏は、KSSの取締役会の役員も退く。同氏は同日、米国フォード・モーターから発表された通り、米フォード本社のヴァイスプレジデントおよび中国支社会長兼最高経営責任者(CEO)に就任した。

これを受けてKSSは、新たに暫定経営委員会を設置し、同委員会がKSSの経営とタカタの買収・統合の指揮を取る事となった。

なおすでにKSSは、社外アドバイザーを起用し、次期最高経営責任者の選定を進めていると云う。

併せてKSSでは2017年9月1日付で、ユーシン・タン氏が、執行役員および暫定社長に就任する。

タン氏は、自動車業界における豊富な経験を持ち、現在KSSの取締役とJoyson Electronicsの本社ヴァイスプレジデントを兼任している。また上汽通用汽车(SAIC General Motors Corporation)の役員を務めていた経歴を持っている。

さらに、KSSは一連の人事の一環として、2017年9月1日付で、KSS会長のジェフ・ワン氏が、KSSの執行役会長に就任する。

タン氏のリーダーシップの下、KSSは、業績を継続させつつ、タカタの実質上全資産と事業の取得を成功裡に推進させる任務を担う暫定経営委員会を立ち上げた。暫定経営委員会の詳細は下記の通りである。

タカタ買収経営委員会: KSSとタカタの取引の完了と初期統合を監督
· マーク・デッカー シニアバイスプレジデント グローバル人事担当
· ロン・フェルディーセン シニアバイスプレジデント グローバルセールス&マーケティング担当
· グレッグ・ヒールド シニアバイスプレジデント アジア地域社長
· ジョー・パーキンズ シニアバイスプレジデント 最高財務責任者(CFO)

オペレーショナル・エクセレンス経営委員会: KSSの経営と成長を監督

· アンドレス・ブランド シニアバイスプレジデント 欧州地域社長
· トニー・ナルダン シニアバイスプレジデント 米州地域社長
· ジェイ・フィリオン シニアバイスプレジデント グローバル品質担当
· マーク・ウェーナー シニアバイスプレジデント 最高技術責任者(CTO)

なお退任したルオ氏は今回の動きにあたり、「10年以上にわたってKSSを率いてこられたことを光栄に思います。

KSSの社員は、その間に命を守る新しい技術をもたらし、KSSの拠点を拡大し、収益を2倍に成長させるという偉業を成し遂げました。

KSSが成長し続け、グローバルな自動車の安全市場で成功していくことを心から祈っています」とのコメントを出している。

またKSSのジェフ・ワン会長は、「ルオ氏はタカタの買収をはじめ、KSSのさらなる成長に向けた体制を整えた類まれなリーダーであり、その貢献に心から感謝しています。

KSSの経営陣および取締役会は、引き続きタカタとの買収を迅速に完了させ、両社の統合を進めていきます。

そして、世界のトップレベルで高い競争力を発揮し、世界中の自動車メーカーとその顧客の安全製品へのニーズに応えるグローバル企業を作り上げることに注力していきます」と語っている。

キー・セイフティー・システムズについて
キー・セイフティー・システムズ(KSS)は、自動車および非自動車の各市場のアクティブ・セイフティ―、パッシブ・セイフティ―、およびスペシャルティー製品分野において活動している。

設計、開発、および製造を担うKSSの製品は、世界の60社を超える300超の車種に搭載されている。

創業は1916年。デトロイトの自動車メーカーとの取引を開始。現在、ミシガン州スターリングハイツに本社を置き、約13,000名の従業員を抱え、32か所におよぶ営業、開発、および製造施設のグローバルなネットワークを保持している。

また南北アメリカ、欧州、およびアジアの主要地域5か所に中心となるテクニカルセンターを設置。KSSでは「Ningbo Joyson Electronics Corp(「Joyson Electronics」、寧波均勝電子股份有限公司、SHA: 600699)の子会社でありながらも、独立した経営を行っています」と述べている。

KSSの詳細:http://www.keysafetyinc.com